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《独占インタビュー後編》「奥さんが3食、作ってくれています」大谷翔平が語る“ささやかな幸せ”と欲しいクリスマスプレゼント「技術的なことは自分で発見したいかな」

2024/12/26
Numberの独占インタビューに応じたドジャース大谷翔平
新たな伝説となるシーズンを終え、世界一の野球選手は落ち着いた柔らかな表情で、われわれの前に腰を下ろした。WS制覇の味、「50-50」達成、二刀流への意欲、家族のこと。30歳の成熟した言葉で、野球と、人生について、真摯に語った。《ロングインタビュー後編。前編はこちらからご覧ください》(原題:[スペシャルインタビュー]大谷翔平「まだ伸びしろは残っているなと」後編)

本当のことを言うと、そこまで走りたくない。

――50本以上のホームランに加えて、今シーズンは“まさか”の59盗塁を記録しました。思い浮かんだのは大谷さんの高校時代、ケガでピッチャーとして投げられなかった時期、「バッターとして思っていたよりもずっと上の自分がいたのでバッティングが楽しくなってきた」と……今年のピッチャーとしてのリハビリ中に取り組んだ盗塁に関しても、同じような感覚があったのかなと思っていましたが、いかがでしょう。

「そうですね。走ることも、やってみたらけっこうおもしろいんだなという感覚はありました。でも本当のことを言うと、そこまで走りたくない気持ちもあったんです。リスクのある場面ではとくに行きたくなかった。だから僕の中では59盗塁したことよりも、盗塁死が4個しかなかったことのほうをよかったと思っています。(自分が一塁ランナーのときの)バッターの足があまり速くない、キャッチャーの肩もそれほど強くない、ピッチャーはシンカー系のボールが多くて打球がグラウンドボール(ゴロ)になる確率が高い……そういうケースは、リスクがあってもセーフになる可能性があれば、勝ちに直結する盗塁になりますから、そこにはこだわっていました」

――ちなみにワールドシリーズで左肩を脱臼したあのスライディング、手袋をした左手が思ったよりも滑ってくれなかったというような予想外のアクシデントがあったのか、あるいは何か技術的なミスをしてしまったのか、どちらだったんでしょう。

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photograph by Nanae Suzuki

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