滋賀県神崎郡能登川町(現東近江市)に生まれ、競馬とは無縁の家庭環境で育った吉原寛人。2月に史上初の地方競馬全14場重賞制覇の大記録を40歳の若さで達成し、いまや地方競馬を代表する名騎手となった。
「小中を通して、整列はいつも一番前」という小さな体格で、それでいて動きは俊敏。中学の担任だった林栄次教諭はそこに着目して、「競馬の騎手はカッコいいぞ」と、寛人少年に何度か耳打ちをしてきたという。その声がけがなければ恐らく触れることがなかった地上波の競馬中継を見て興味を持ち、JRAの競馬学校騎手課程に応募した。書類審査で惜しくもふるい落とされたが、続けてNAR(地方競馬全国協会)が主宰する地方競馬教養センター騎手課程の試験を受けて、こちらは合格。2年間の訓練、養成期間を経て、'01年3月31日付けで金沢競馬場の松野勝己厩舎所属の騎手として歩み出すことになる。
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photograph by NIKKAN SPORTS