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「心と体は変わり続ける」宮原知子が“平昌五輪4位”直後に語っていた「昌磨君の適応力」とは?<インタビュー/2018年>

2018.03.21 World Championships
(初出:Number PLUS FIGURE SKATING TRACE OF STARS 2017-2018宮原知子 「変わり続ける心と身体」)

「オリンピックを経験して色んなことが変わりました。今までは、大会に来ると自分の試合だけに集中という感じだったけれど、今は試合以外の時間はリラックスして、大会全体を楽しむというのができるようになりました」

 平昌五輪では自己ベストを更新して4位、そして世界選手権では銅メダルを獲得。しかしその成績以上に、心が変化した1年だった。

 根っからの生真面目な性分。努力家なのはもちろん長所だが、悪循環に陥ることもある。昨季のケガも、ストイック過ぎるがゆえに食事制限をしながら練習をしすぎて、疲労骨折を発症してしまったのだ。

お尻の筋トレと性格改善「とにかく喋って、会話して」

 宮原にとって必要なのは、練習でもケガの治療でもない。取り組んだのは、1つは身体を強くするための筋力トレーニング。そしてもう1つは、性格改善だった。

 リハビリのため、昨年春に過ごした国立スポーツ科学センター(東京都)では、スピードスケートの髙木菜那、菊池彩花らと時間を共にし、これまでフィギュアスケートではあまり強化しなかった、お尻の筋トレを行った。

「お尻の筋肉のトレーニングをいっぱいして、その筋肉を、うまく氷の上でも使えるようにしたら自然にスピードが上がったんです。スピードスケートと同じ原理でした」

 京都に戻ってからも、プライベートトレーナーの出水慎一氏と共に、お尻の筋トレを継続。シーズン中もスピードが増していき、五輪を迎える頃には、カナダやアメリカのスピードがあるタイプの選手に引けを取らない滑りが身についた。

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photograph by Tsutomu Takasu

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