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<日本人もサイ・ヤング賞を獲れる>上原浩治と岩隈久志が語りあう「いい投手の条件」の変化【勝利数より登板数とイニング数?】

2023/07/08
左から岩隈久志、上原浩治
日本で大エースとしての地位を確立し、メジャーに渡ってからも確かな実績を残した2人。その豊富な経験から、日本人投手が受賞するための条件、先発論、沢村賞との違いなどを語り合った。

 サイ・ヤング賞の得票を受けた日本人投手は過去に9人。上原浩治と岩隈久志はそのリストに名を連ねている。いずれも2013年シーズンで、シアトル・マリナーズで14勝(6敗)を挙げた岩隈は73ポイントを得てアメリカン・リーグ3位。ボストン・レッドソックスのワールドシリーズ制覇に貢献した上原は、10ポイントを獲得してリリーフ投手ながら同リーグ7位にランクインした。

――岩隈さんにとって'13年はメジャー2年目のシーズン。1年目の序盤は登板機会に恵まれなかった。その試行錯誤を2年目にどう生かしたのでしょうか。

岩隈 1年目はオープン戦を含め、どう過ごしたらいいのか分からないことだらけでした。調整の仕方や各球場の雰囲気、マウンドに立った時の見え方や、移動、中4日もやったことがなかったので。

上原 2012年って僕がテキサス(・レンジャーズ)にいるときやね? 

岩隈 上原さんには食事に連れていってもらって、色々な話を聞かせてもらいました。

上原 「ミスターマックス」(店名)か! 

岩隈 そうです(笑)。そのアドバイスだけでなく、自分が投げない時でも、上原さんが中継ぎで投げている姿を見て感じるものもありました。

上原 懐かしいな。

岩隈 1年目の最後にやっと自分の場所を勝ち取れたので、もうここを譲る気はないんだ、という気持ちだけで2年目に入りました。オープン戦から意識して、シーズンに向けての準備を少し早めていった。結果的にそれが良くて、シーズン最後まで投げ切れたという感じでした。

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photograph by Kiichi Matsumoto

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