思えば熱海富士が、本誌『FACE』に登場したのは2022年9月秋場所後のこと。当時は、十両で勝ち越して新入幕を確実にした、弱冠20歳の“ルーキー”だった。
当時185cm 177kgの“大型新人”は“角界の大谷翔平”将来性抜群と絶賛され、期待を一身に背負っていたものだ。ひとたび勝てば、目が水平線になるような満面の笑みを浮かべ、負ければ天を仰いでうるうると涙を浮かべる。初々しくピュアなその一挙手一投足に、熱海富士人気は急上昇してもいた。
「実は、すごく緊張しぃなんですよね。取組が終わって緊張がほぐれ、ついつい表情に出てしまうのかなぁ」
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photograph by Shoko Sato
