'21年と'22年の夏にそれぞれ母校を日本一に導いた両監督が現代の高校生との向き合い方を徹底的に語り合った。会話は弾み、終盤には意外な言葉が飛び出した――。(原題:[甲子園名将対談]中谷仁(智辯和歌山)×須江航(仙台育英)「Z世代とシン・根性論」Number1072号)
中谷仁⇔Z世代の高校生<コミュニケーションの極意>
①怒るのではなく「学ぶ機会」と説く
②試合に出られない選手を諦めさせない
③ピッチャーのボールを自分で受ける
須江航⇔Z世代の高校生<コミュニケーションの極意>
①毎日、日替わりで選手と面談する
②選手の「自己肯定感レベル」を付ける
③動画の送付、練習の振り返りもSNSで
◆◆◆
――和歌山出身の中谷仁監督はプロ野球選手時代、楽天に6年間在籍し、埼玉出身の須江航監督は仙台育英OBで、おふたりとも東北・仙台に縁があります。2018年から母校の監督となったという共通点もあり、以前から交流があったとお聞きしています。出会いの経緯は何だったんですか?
須江 共通点なんてそんな。埼玉のど田舎で高校野球雑誌を読み漁っていた少年にとって、'97年に甲子園で優勝した智辯和歌山、そのキャプテンである仁さんはスーパースターですから。こうやって対談させていただけること自体が光栄です。
中谷 いやいや、こちらこそありがたいですよ。出会いのきっかけって、何やったかな? 去年かおととしあたりだったような。
須江 僕から一方的に勉強させていただきたいと思って、仁さんに連絡したんです。
中谷 ちょっと記憶が曖昧なんですけど、僕も仙台に長くいたんでその絡みもあったかと。「なかなか東北に行く機会はないかもしれないけど、こちらこそどこかで勉強させてください」ってところから始まって。去年の春にこっちで練習試合しましたね。
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photograph by Kiichi Matsumoto/Hideki Sugiyama