「おふたりはどのような関係性なのか。きっかけはあるんでしょうか」
司会の清水久嗣アナウンサーからのそんな問いかけで始まった対談。工藤が明かしたのは、17、18年前に共通の知人が主催した食事会という答えだった。

当時、福永は気鋭のジョッキー、工藤は現役投手としての晩年を迎えていた時期だ。異なる競技のアスリートに親交が生まれるのは珍しいことではないが、この2人の場合はその邂逅が大きな意味を持った。特に年下の福永にとってーー。
福永が当時のやりとりをこう明かす。
「僕が印象的だったのは、工藤さんが『祐一くん誰に可愛がられているの、先輩で』と(質問された)。それで『武豊さんに可愛がってもらっています』と答えたら、『ああ。可愛がられているうちは越えられないね』と。これが、後から、自分の転機になった言葉だったんです」
その後、プライベートでも一緒に行動することが多かった武豊とは、仕事における関係性が崩れることはなかったものの、意識的に距離を置いたという。勝負の世界で勝つためにどんな心構えが必要か、ライバルでもある先輩とどう付き合うべきか。知らず知らずのうちに「ユタカさんに牙を抜かれていた」と言う福永にとっては、まさに金言だったのだろう。
その言葉を聞いた工藤は「(自分が)そんな生意気なことを言ってたの? なんてやつだ!」と苦笑したが、自分にも同様の経験があるからこそのアドバイスだったことを約20年ぶりに明かした。

今回の対談動画では、その他にも以下のようなテーマについて2人がじっくりと腰を落ち着けて話をしている。特に、調教師として厩舎をマネジメントする難しさに直面している福永からの問いかけ、そしてそれに対する工藤の答えはスポーツ界だけでなく、チーム、組織を率いるすべてのリーダーたちに必見の内容だ。
- 工藤との出会い後、福永祐一はなぜ飛躍できたのか?
- チームか、個人か。野球と競馬の組織論
- 監督と調教師の「失敗」と「課題」
- ホークスを常勝にした「工藤メソッド」
- リーダーは専門性を持つべきか
- 主役は「選手」と「ウマ」 であるべき
- 福永祐一が調教師として変えたい競馬界の常識とは?
- 2人に影響を与えたリーダーの名前
2人の良好な関係性が滲み、そしてお互いから学ぼうとする姿勢に溢れた約60分の対談動画、ぜひお楽しみください。
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今回のスペシャル対談はnetkeibaとのコラボ企画です。約90分に渡った対談を、それぞれのメディアが独自の視点で編集して公開しています。netkeiba版の対談動画はこちらよりご覧ください。
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