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「翔平は球界最高級の投手だが」スネル、山本由伸、カーショウ…今季ドジャースの先発ローテは「メジャー史上最も複雑なパズル」か

2025/03/22
カーショウは一昨年の左肩に続いて、昨年11月に左足親指と左膝を手術してリハビリ中(左)
先発、中継ぎともに不安定だった昨シーズンから、積極補強と故障者の復帰で、充実の陣容がそろった。これで課題は解消されたのか。関係者の言葉からは、期待の大きさだけでなく不安要素も見えてきた。(原題:[ローテを占う]計算の立たない超豪華投手陣)

「今季のドジャースは多くの優れた投手を抱えていて、トップレベルの才能を持つ選手もたくさんいる。私の見立てでは、プレーオフのシリーズ第1戦で先発できるレベルが6人もいると思う」

 ロサンゼルスタイムズ紙のドジャース番記者、ジャック・ハリスがそう述べていた通り、一見すると今季のドジャース投手陣は最高級の豪華メンバーだ。

 特に先発陣はとてつもない。サイ・ヤング賞2度の左腕ブレイク・スネルが加わり、タイラー・グラスノウ、山本由伸と続く3本柱は強力。さらに同じく新入団の佐々木朗希、'22年にオールスターに選ばれたトニー・ゴンソリン、'23年に11勝を挙げたボビー・ミラー、最速101.5マイルのツーシームを持つダスティン・メイ、昨季ルーキーながら12戦に先発したランドン・ナックらが続く。

 加えて今季中には大谷翔平、さらにチームの看板であり続けてきたサイ・ヤング賞3度のクレイトン・カーショウという最高のネームバリューを持つ2人が復帰してくる予定とあらば、歴史的な先発ローテーションになる可能性すらあるだろう。

加入1年目の昨季は9勝6敗だったグラスノウ。今季も開幕から先発の柱として期待されている Nanae Suzuki
加入1年目の昨季は9勝6敗だったグラスノウ。今季も開幕から先発の柱として期待されている Nanae Suzuki

編成本部長「選手層の厚さにも非常に興奮している」

 ブルペンは先発ほどビッグネーム揃いではないものの、陣容としては悪くない。

 昨季22セーブ、防御率1.75のタナー・スコット、同33セーブで防御率1.17のカービー・イエーツという2人のベテランが加わり、オフに再契約したブレイク・トライネンと3本の軸を形成。故障離脱中のエバン・フィリップス、マイケル・コペックも復帰してくる上に、先発ローテーションから投手をブルペンの一角で起用できる。頭数は十分で、順調にいけば球界屈指のピッチングスタッフができあがりそうだ。

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photograph by Yukihito Taguchi

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