16勝6敗、防御率1.97という数字から、ホークスとの成績を除くと16勝2敗、1.24というとんでもなく突出した結果が残る。去年、最多勝と最優秀防御率のタイトルを獲得した菊池雄星のことだ。なぜかプロ入り以来、ホークスから一つも勝ち星を挙げたことのない菊池は、去年までのホークス戦、17試合に投げて、12連敗中。今や球界ナンバーワンの左腕が、なぜかホークスを相手にすると勝てなくなってしまう。
「そうなんです。でも去年も西武ドームではそこそこのピッチングで抑えてるんですよ(4月7日、5月19日に、それぞれ7回、8回を投げていずれも自責点2の負け投手)。でもヤフオクドームに行くと、マックスが148km。どんなに思いっ切り投げても、そこまでしか出ないんです。つまり福岡では相手と対戦する前に、自分のボールを投げられていない。それが技術のせいなのか、精神的なことが理由なのかは、自分でもわからないんです。マウンドの違いは感じますけど、でもそれでスピードが10kmも落ちるってことはないと思うんですけど……」
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