冬季五輪の競技は、雪や氷の上で行なわれるため、夏季五輪の競技より、スピードの速いものが多い。陸上競技の短距離よりスピードスケートのほうが速いし、マラソンよりクロスカントリースキーのほうが速い。アルペンの滑降では、最高速度が時速130kmを超える。こういったスピードの中で、冬季五輪ではしばしば僅差の勝負が展開される。ソチ五輪でも、いくつか歴史に残る大接戦の金メダル争いがあった。
まず日本の加藤条治と長島圭一郎が5位、6位に入ったスピードスケートの男子500mだ。500mは2本滑った合計タイムで競うため、勝負を決めるまでには1000mを滑っているわけだが、金メダルのミシェル・ムルデル(オランダ)と銀メダルのヨハンネス・スメーケン(オランダ)は0.01秒差だった。公式タイムは69秒31と69秒32。距離にして約14cmの差に過ぎなかった。
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photograph by Naoya Sanuki/JMPA