米大リーグの名将、カージナルスのトニー・ラルーサ監督が引退した。日本なら、どこかのメディアが「コメンテーター」として契約するのだろうが、そういうニュースも出ていない。今ごろ、来季の構想に気を揉まなくてよい、重圧のない冬を満喫しているのだろう。67歳、大リーグでの監督生活は33年。今秋、ワールドシリーズの歴史的な逆転優勝を最後に、自ら幕を下ろしたのである。狙ってできることではないだろうが、これだけのキャリアを積んだ名将に、相応しいラストシーズンだった。
33年というのは、日本のプロ野球ではちょっと考えられない年数だが、ラルーサ監督の場合、大リーグに昇格する前の年にマイナー(2A)の監督を1年やっているので、そこから通算すると監督生活は34年になる。年齢的に言えば、33歳で2A監督になり、34歳で大リーグに昇格して、そのまま67歳まで監督を続けたわけだ。
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