MLB東奔西走BACK NUMBER
この先発陣で優勝しないはずがない!?
フィリーズ圧倒的優位の理由。
text by
菊地慶剛Yoshitaka Kikuchi
photograph byAP/AFLO
posted2011/02/22 10:30
2月14日、フィリーズを支える5投手が揃って記者会見を行なった。写真左からロイ・ハラデー、ジョー・ブラントン、クリフ・リー、ロイ・オズワルト
2月14日。
バッテリー組のキャンプ解禁日を迎え、ついにメジャーリーグの2011年シーズンが始まった。
この時期になるとテレビや新聞などのメジャーなメディアはもちろん、様々なところでシーズンの順位予想が行なわれている。そこで、今季、ダントツで注目されているのがフィラデルフィア・フィリーズである。
今シーズンのフィリーズに対抗できるチームは存在するのだろうか? というくらい、キャンプ前からすでに図抜けた存在となっているのだ。フィリーズの地区優勝5連覇を疑うものは誰一人いないのではないかと思うほどに……。
ハラデー、リー……エース級投手が勢揃いした最強先発陣。
理由は至って簡単。
今季キャンプシーズンで最大の関心事になっている“史上最強”とまで評される先発投手陣の存在があるからだ。
ESPN野球アナリストのバスター・オルニー氏も、「1993年のブレーブス以来の最強先発陣」と論じているほどだ。
どれ程すごいのかを理解するためにも、まずは今シーズンのフィリーズの先発陣の顔触れを見てほしい。
ロイ・ハラデー(34) 21勝10敗 防御率2.44
クリフ・リー(33) 12勝9敗 同3.18
ロイ・オズワルト(34) 13勝13敗 同2.76
コール・ハメルズ(28) 12勝11敗 同3.06
ジョー・ブラントン(31) 9勝6敗 同4.82
※ 括弧内は今シーズン迎える年齢
昨シーズンの途中でオズワルトがトレードで入団し、さらにこのオフにリーがFAで再びフィリーズに戻った。ハラデーを含めたこの3投手は過去にシーズン最多勝のタイトル獲得経験を持つ。そこに2008年のリーグ優勝決定戦ならびにワールドシリーズでMVPを受賞したハメルズまでもが加わった。他チームならば間違いなくエース級の投手たちがズラリ勢揃い。まさに垂涎ものの陣容なのだ。