プロ野球PRESSBACK NUMBER

「阿部慎之助は『元気ですよ』と」最もよく知る元巨人広報への電話…阿部氏の父との秘話も「電話に思わず居留守を…コワい人だから(笑)」 

text by

赤坂英一

赤坂英一Eiichi Akasaka

PROFILE

photograph byJIJI PRESS

posted2026/08/13 11:00

「阿部慎之助は『元気ですよ』と」最もよく知る元巨人広報への電話…阿部氏の父との秘話も「電話に思わず居留守を…コワい人だから(笑)」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

予想外の事態から退任した阿部慎之助氏は今なにを考えているのだろうか。最もよく知る、元巨人広報・香坂英典氏に阿部氏との関わりを聞いた

 ディフェンスチーフコーチをやっている川相昌弘しかり。同世代の岡崎郁、駒田徳広、村田真一もそうだった。練習では怒鳴りつけられたり手をあげられたり。試合で結果を出せなかったら、ファンやマスコミにもたたかれたりね。そういう中でみんな主力として頑張って、やがては指導者として若い選手を育てるようになったんだから。

 慎之助もそういう時代を知ってるから、心を鬼にして指導してたんだと思います。実際、そういうやり方で、地味ながらも着々と選手が育ってきたでしょう。野手なら泉口友汰、佐々木俊輔、投手なら開幕投手に抜擢して、見事初勝利を挙げた竹丸和幸とかね。

 それは僕からも折に触れて慎之助には伝えていました。ケガ人も多い中、投手も野手もいい感じで来てるじゃないか。若い選手はまだ結果がついてきていないところもあるけど、もう少しの我慢だよ、と」

ADVERTISEMENT

 香坂氏の言葉の端々からは、阿部前監督が自分に対するネガティブな評価や情報を意識していたことが伝わってくる。辞任のきっかけとなった“事件”は、阿部氏が様々な葛藤を抱え、精神的に揺れていた最中に起こったトラブルだったのかもしれない。

先輩後輩の関係だった、阿部の父・東司さんと香坂氏

 そんな香坂氏と阿部家の付き合いは古い。そもそもは中大野球部1年で香坂氏が18歳、阿部慎之助の父・東司さんが3年で21歳だった頃にまで遡る。香坂氏が中大のエースとなり、巨人に入団するきっかけを作ったのが、実は東司さんだったのだ。

「大学時代、僕の投球を褒めてくれた先輩はふたりしかいなかった。そのひとりが3年で控え捕手からコーチになった阿部(東司)さん。『お前の球にはキレがある。コントロールもいい。しっかりと低めに投げれば、そうは打たれないぞ』と。

 でも、中大には甲子園ボーイがいっぱいいて。彼らは1年から合宿に入っていて、“本合宿”と呼ばれていた。僕の高校時代(埼玉県立川越工)は県大会ベスト4が最高で、その本合宿に入れてもらえなかった。毎日、埼玉の実家から神田まで通ってるのに、グラウンド整備みたいな雑用ばかりさせられて、ろくろく練習もできなかったんですよ。

【次ページ】 香坂、明日布団持ってこい!

BACK 1 2 3 4 5 NEXT
#読売ジャイアンツ
#阿部慎之助
#香坂英典
#阿部東司

プロ野球の前後の記事

ページトップ