- #1
- #2
メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
ラーズ・ヌートバー「決して“レンタル補強”じゃない」ダイヤモンドバックス電撃移籍の裏事情…大谷、由伸のドジャースと同地区で「期待される役割」
text by

山田結軌Yuki Yamada
photograph byYuki Yamada
posted2026/08/10 11:06
ヌートバーは移籍、千賀は残留と去就は対照的に…
本塁打を量産する典型的な中軸打者とは異なるが、四球と長打の両方で攻撃に貢献できる。選球眼を生かして打線の前に走者をためる役割に加え、強い打球によって走者をかえす役割にも対応できる。安打が出ない試合でも、四球を選んで攻撃へ貢献できることは打線のつながりを生むことができる。
守備面でも高い指標
守備面では、外野3ポジションを守った経験が大きな長所だ。ベースボール・サバント掲載のメジャー通算守備イニングは、左翼1615イニング、中堅879イニング、右翼1765イニング。特定の守備位置に固定する必要がなく、相手投手との相性、ほかの外野手の休養、負傷者の発生などに応じて外野の配置を変えられる。
スタットキャストによる通算のOAA(平均的な外野手より多く奪ったアウト数)はプラス8。各打球の捕球難易度を基にした計算上、『平均的な外野手より通算で8個多くアウトを奪った』との評価になる。
ADVERTISEMENT
フィールド・ラン・バリュー(守備範囲や送球などの貢献を得点に換算し、平均的な守備者との差を示す指標)も通算プラス8。計算上、『平均的な外野手と比べて、守備で通算8得点分のプラスを生んだ』ことを示している。内訳は守備範囲がプラス7、送球がプラス1だった。実際の試合でちょうど8失点を防いだという意味ではなく、各プレーの難易度や結果を基に得点価値へ換算した推定値となる。
激戦のナ・リーグ西地区へ
ヌートバーは、攻撃では優れた選球眼、出塁能力、強い打球を生み出す力を備え、守備では外野3ポジションに対応する。攻守の総合力によって打線と外野陣を支えられる選手だ。このバランスが、右投手対策と外野の厚みを求めたダイヤモンドバックスの補強方針に合致した。
ダイヤモンドバックスは、ナ・リーグ西地区で大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希の所属するドジャース、ダルビッシュ有と松井裕樹の所属するパドレス、さらに菅野智之のいるロッキーズと同地区だ。地区首位のドジャースとは8.5ゲーム差と大差だが、地区2位以下の勝率上位3位までがポストシーズンに進出できるワイルドカードでは2位につける(8月6日時点)。
侍ジャパン経験者がひしめく激戦区で、ダイヤモンドバックスのヌートバーはポストシーズン進出に貢献するキーマンとなりそうだ。〈前編も公開中です〉


