ワインとシエスタとフットボールとBACK NUMBER
「ホンダとロナウドの思考回路は似ている」オシムが“愛ある本田圭佑への小言”を話した日「ビッグクラブ移籍…まだ早い」「右足は階段を登るためにしか」
text by

田村修一Shuichi Tamura
photograph byTakuya Sugiyama
posted2026/08/10 17:02
名将イビチャ・オシムが、日本代表で盤石の主力になっていた頃の本田圭佑について口にした“指摘”とは
自分本来の能力に基づいたプレーをすれば、つねにいいパフォーマンスを発揮できる。知性のある選手にとっては、それはとても大事なことで、自分の能力をよく理解して、その能力を最大限に活用する。個人主義とはそういうことだ。
そしてもし本田が、自分が香川(真司)のように走れないことや、クリスティアーノ・ロナウドのようなスピードがないこと、彼のようにどんなときもスプリントすることができないのを理解していれば、彼はいつどんな状況で、誰が相手のときに走ればいいかを考えるはずだ。どんなプレーをすればいいかを考えるはずだ。また監督も、彼にアドバイスを送ることはできる。メディアもまた彼に説明することができる。
ホンダは“自分が主人”だと思っているのでは
だが、本田は常にひとりでプレーしている。ボールを持ち過ぎて、自分が主人だと思っているのではないか。FKも何もかも、自分がすべてをやらねばならないと思っている。まるでロナウドのように、ボールを持つとすべて自分で仕掛けている。仕掛けはするのだが、スピードを欠いているから最後はボールを失ってしまう。
ADVERTISEMENT
たしかに彼がいいプレーをするときは、日本は相手を圧倒する。しかしその時間帯はそう長くはなく、うまく利用できてもいない。アジアカップがまさにそうだった。香川を含め他の選手たちは、チームにすべてを自分でおこなう主人――本田がいるから、すべて本田次第だ。本田がその場所を占めると、他の選手は居場所を失う。
ビッグクラブへの移籍を本田は狙っているようだが、まだ早いというのが私の印象だ。

