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「あ、これだ」アジア大会&次期日本代表監督の“モヤモヤが晴れた”スペイン戦敗北「あれもこれもできるではダメ」大岩剛が徹底する“タスクの明確化”
posted2026/09/20 11:03
U-21日本代表監督であり、次期A代表監督でもある大岩剛。チーム作りにどのような哲学を持つか
text by

佐藤景Kei Sato
photograph by
Tadashi Hosoda
監督の「モヤモヤ」が晴れたスペイン戦…なぜ?
大岩剛U-21日本代表監督が率いる代表チームの戦い方やグループづくりを紐解く上で、避けて通れない一戦がある。
時計の針を少し巻き戻そう。2022年11月、A代表がカタール・ワールドカップを戦うその裏で、U-21日本代表はヨーロッパ遠征を行っていた。スペインのセビージャでU-21スペイン代表と対戦(0-2で敗戦)。当時の日本はドバイカップを制するなど着実な歩みを進めていたが、ヨーロッパの強豪国との対戦は、指揮官の頭の中にあった「チーム作り」の概念を大きく揺さぶることになった。
「表現が正しいかは分かりませんが、少なからず変わったとは思います」
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あの一戦がもたらした意味について尋ねると、大岩監督は当時の記憶を手繰り寄せるように語り始めた。
「それまで自分の中で、チーム作りにおいてどこかモヤモヤしていたものがありましたが、試合を通じてはっきりとしました。私はそれまで、指導者としてのキャリアを鹿島アントラーズというクラブチームでしか積み重ねていませんでした。クラブチームと代表チームの違い、そしてナショナルチームとしてどうチームを構築していくべきなのか。アプローチの仕方について、あの試合を経験して『あ、これだ』と腑に落ちた感覚がありました」
上手い選手を並べるだけでは勝てない
具体的に、何が指揮官の視界をクリアにしたのだろうか。
「自分の中で『こうやってグループを作っていけばいいんだ』という自信を得られました。迷う必要はないんだと思わせてくれたというか。もちろん、それがすべてだとは思っていませんし、絶対的な正解だとも思っていません。ただ、長年抱えていたモヤモヤが晴れ、より自信を持ってチーム作りの構造を提示できるようになった。それは確かです」
スペイン代表の圧倒的なプレー強度や選手個々の洗練された戦術眼に直接触れたことはもちろん、その後にヨーロッパのクラブをいくつか視察し、各国の指導者たちと意見を交換したことも大きな転機となった。
大岩監督が口にした「モヤモヤ」の正体は、代表チームにおけるグループ構築の試行錯誤に起因していた。日常的に選手に接するクラブチームとは異なり、短期間の活動でいかにしてチームを束ねるかという難しさに指揮官は向き合っていたのだ。

