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江川卓の初勝利をサポートも「礼を言われた記憶はないなあ」新浦壽夫が見た“江川−小林繁トレード”のすべて「二人とも愚痴は言わず…立派だったよ」
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元永知宏Tomohiro Motonaga
photograph byKazuhito Yamada
posted2026/07/31 11:04
騒動の末に入団した江川卓。彼の初勝利をサポートするためにリリーフについた新浦壽夫は、新たな時代の到来をどう見ていたのか
江川の合流以降、チーム成績が下降した?
開幕から順調に勝ち星を増やした巨人だったが6月、7月に負け越し、最終的に58勝62敗10分、勝率.483で5位に沈んだ。
チームの最多勝は15勝の新浦。9勝の江川、8勝の西本聖、7勝の加藤初が続いた。
結果的には、6月まで首位を走った巨人が江川の合流以降、順位を落とした。チームの形が崩れたようにも見える。
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「いやいや、そんなことはないでしょう。世代交代が進まなくて、思うように勝ち星が増えていかなかったということです」
一方、トレードされる際に「僕は何より野球が好きです。阪神に行ってからの僕を見てほしい」と語った小林繁は開幕から絶好調だった。
「人間って、ここまで変わるのかと思いました。もともと能力が高いこと、集中力があることは知っていたけど、それまで以上のピッチングでした。『自分の力を見せてやるんだ!』という気持ちが見えました。投げる試合は全部勝ってやろうというね」
敵味方に分かれた以上、当時のプロ野球ではグラウンドで言葉を交わすことなどない。
小林は37試合、273回3分の2を投げて、22勝9敗1セーブという驚異的な成績を残す。特に巨人戦での投球には鬼気迫るものがあった。9月5日、対巨人戦の連勝を8まで伸ばした。その試合で敗戦投手になったのが新浦だった。
「『小林、ものすごく頑張ってるな。頑張りすぎだよ』と思っていました」
江川は「計算できる投手」
同じチームで戦った新浦は江川のことをどう見ていたのか。
「江川はコントロールがよくて、フォアボールで自滅するタイプではなかった。調子が悪い時でも、6回、7回くらいまでは安心して見ていられる。あとは打線がどうやって点を取るかということ。おそらく、監督から見ても計算できるピッチャーだったと思う」
ブルペンで並んで投球練習をすることもあった。

