- #1
- #2
ワインとシエスタとフットボールとBACK NUMBER
「フジタはエンドウの代役に」「セコも悪くない」トルシエが日本代表英国遠征を本音で評価「南米よりイングランドの方が」歴史的勝利も予言していた
text by

田村修一Shuichi Tamura
photograph bySportsphoto/Allstar,Getty Images
posted2026/04/18 17:01
イングランド撃破の陰に隠れているものの、選手層に厚みを持たせるという観点ではスコットランド戦も非常に意義あるものだった
「成熟しているとはいえない。コレクティブで悪くはないが、個の力で安定させているとは言い難い。瀬古歩夢は少し危うい時があるし、伊藤洋輝は怪我から復帰したばかりでバイエルンでもあまりプレーしていない。CBに関して森保の選択肢は多くない」
――怪我などで選手が揃わず弱さが露呈しました。
「規律や役割をまっとうするという点では、彼らは自分たちのやるべきことをこなしていたが、成熟さに欠けリーダーも不在だった。ただ、日本はリーダーを必要とはしない。日本の強みはコレクティブな力であるからだ。だから心配はしていないが、スコットランドのシュートがポストを叩いた(9分:スコット・マクトミネイのシュートを鈴木彩艶が防いだ)のは、緻密さを欠いた守備の小さなミスが原因だった。
ADVERTISEMENT
スコットランドの出来は決して良くなかったことは留意すべきだ。彼らは組織面で脆弱だった。たしかに日本の出来は素晴らしかったが、相手との力関係も考慮すべきだ。スコットランドは決して強豪ではない」
左のミトマ&ケイト、右のイトウ&ドウアンは優れている
――アグレッシブさを欠きプレスも不十分でした。
「個のレベルでもテクニックに秀でていたわけではなく、組織的に優れたチームでもなかった」
――イングランド戦は、小さなミスがスコットランド戦よりもずっと高くつきますね。
「その通りで、日本の力はコレクティブな規律だ。とりわけ守備における規律だが、個のインパクトという点では常に問題を抱えている。日本はボールを保持してコントロールし、後方から攻撃を仕掛ける。それはコレクティブなプレーと規律がベースにあってのことだ。相手にボールを渡してしまったら、個のレベルで苦境に陥るだろう。インパクトに欠けるし、セットプレーも危険だ。だから日本は、できる限りボールをコントロールすることが戦いの鍵になる。
攻撃に関して日本は大きな成果をあげた。選手たちは個人でも1対1で戦えること、相手を挑発しバランスを崩せることを示した。左サイドの三笘薫と中村敬斗のコンビ、右サイドの伊東純也と堂安律のコンビは、どちらも優れた突破力を持っている。加えて久保建英もほどなく復帰する。守田英正も戻ってくる。さらに後藤や鈴木唯人、佐野航大、藤田……。彼らもグループに加わった。そうした選手たちが、ボールをキープしてやすやすとは相手に渡さない。ボールなしでのプレーになったときに、日本はより難しい状況に立たされる」
セコも悪くない。ルアーブルでもいいシーズンを
――森保監督は右アウトサイドに菅原由勢を起用しました。あなたのときの明神智和と同じで、攻守のバランスを取ってのことでした。

