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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
怒るイングランドサポーター「前半からブーイング」敵将トゥヘルは顔を覆い…「それでも日本代表は冷静だった」カメラマンが聖地でとらえた決定的瞬間
text by

原壮史Masashi Hara
photograph byMasashi Hara
posted2026/04/05 11:03
鋭いカウンターから決勝ゴールをあげた三笘薫。イングランド撃破の立役者となった
トゥヘル自身もピッチサイドで声を張り上げ、パワープレーも交えながら強引に点を取りにいったが、結局それも実らずに顔を覆った。サッカーの母国がアジアの国に負けるのは史上初。テストマッチであろうとも、負けが許されるわけではないのだ。
イングランドの選手たちも、それは承知していた。4日前のウルグアイ戦が引き分けに終わり、聖地に集った観客は勝利を渇望していた。リードを許した後もギアが上がらないスリーライオンズに対し、早くも前半途中からブーイングが飛ぶようになった。
逆側でのセットプレーの行方を見ていたGKのジョーダン・ピックフォードは、プレーが切れるとそんな観客席を振り返り、何かを伝えるかのように頷いたが、前半が終わってスタジアム全体がより大きなブーイングに包まれると「わかってはいるんだけどね……」という表情を浮かべていた。
三笘薫のシャドーは「対ファン・ダイク」にも有効か
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イングランドの失敗は、日本代表の成果を際立たせることになった。
シャドーに三笘薫と伊東純也を配し、ウイングバックと自在に入れ替わる、というこの活動期間の最大のテストは、ゴールという結果をもたらした。シャドーの特性が変わったことでボランチに固定された鎌田大地も特徴を発揮し、三笘と同サイドで共存した中村敬斗も守備面で及第点を大きく上回る活躍を見せた。
筆者はスコットランド戦前日にオランダ対ノルウェーの試合も取材したが、フィルジル・ファン・ダイクは相変わらず圧倒的なパフォーマンスを披露していた。ハイラインで司令塔としての力を発揮しつつ、持ち前の高さとスピードで裏へのロングボールは許さなかった。
アーリング・ハーランドが不在だったとはいえ、ノルウェーの決定機はウインガーが深い位置で個人突破を成功させたときのみ。世界最高のディフェンダーであるファン・ダイクをはじめ、スペシャルなセンターバックを擁する国の最終ラインを上回るには、シャドーの位置での高い推進力が必要不可欠だろう。鋭いカウンターでイングランドを撃破したこのテスト結果は、本大会で強豪を打ち破る希望になりそうだ。




