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「まるで別人」WBC絶不調→ソフトバンクで復活…近藤健介のナゾ「改造したフォームを戻した?」現地記者の質問、近藤本人は強く否定した“打撃の話”
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田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph byHideki Sugiyama
posted2026/04/01 11:04
WBCで不調も…ソフトバンクで復活。そのウラ側を近藤健介に聞いた
「上から下の意識ですね」
2026年型を目指す上で大事にしていた考えを踏襲しているとも明かした。
コーチ証言「大げさに捉えすぎです」
超一流の技術論をこれ以上スポーツライター風情が語るのも失礼になる。“プロの目”を頼った。
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長谷川勇也一軍打撃コーチの見解はこうだ。
「たしかにキャンプ中にトライしていた形とは少し違っているかなと思いますけど、彼は引き出しが沢山ある選手なので、その時の状態によっていいと思うものを取り入れていると思います。キャンプでやっていたものがいいとなるかもしれないし。去年と違うのかについては本人じゃないから分からないこともあるけど、とにかく引き出しはいっぱいもっていると思います」
さらに、近藤の打撃を最も理解している人物といえば菊池拓斗R&Dグループスキルコーチだろう。菊池はプロ経験がなく米国で野球指導を学ぶなどしてから野球アカデミーを構えてYouTubeでも打撃理論を発信していた“野球ユーチューバー”からプロ野球指導者に異例の転身を遂げたのだが、ソフトバンク入団前から近藤自らのアプローチがきっかけで打撃指導を行っており、今年1月の自主トレにも同行していた。
菊池にも意見を求めた。
「打撃フォームを変えたことを大袈裟に捉えすぎだと思いますよ。近藤選手は感覚で打撃をしているのではなく、ドリルに基づいて打ち方を追求しています。構え方もスイングも感覚でやっているわけではないので、自分の中である地点まで後戻りをして、またゴールを目指していくことができるのです」
ドリルがあるから迷わない。その言葉が最も腑に落ちた。
年間3試合ノーヒットは誰にでもある一方で、逆に3試合連続安打だって珍しくも何ともない。その後の近藤健介完全復活のウラ側を探れば探るほど、日本球界最強バッターの凄みを改めて知ることになった。そんな開幕カードの3試合だった。

