- #1
- #2
JリーグPRESSBACK NUMBER
“被シュート数が多すぎる”川崎フロンターレは変わったのか? 長谷部監督の言葉に熱気「これはもうマストです」窮地を救った“黄金期を知るキャプテン”
text by

いしかわごうGo Ishikawa
photograph byEtsuo Hara/Getty Images
posted2026/03/05 11:41
川崎フロンターレの長谷部茂利監督。多摩川クラシコでの敗戦を機にネジを巻きなおし、かつて自身が率いた水戸ホーリーホックとの一戦に臨んだ
「マストです」長谷部監督の言葉が熱を帯びた瞬間
チームがいつも右肩上がりの成長曲線を描けていければ理想的ではある。ただ、チームの歩みは、ときに鈍ることがあれば、後退することもある。積み上げてきたはずのものが、いつしか重荷になっていることだってあるのだろう。長谷部監督はゆっくりと言葉を紡いだ。
「人間ですから、調子の波はあります。出来たことに上積みしていかないといけないですが、そこが一回停滞、あるいは少しダウンしている」
穏やかに語り続けていたが、再建に着手する一戦であることは避けて通れないようだった。
ADVERTISEMENT
「スタートが低ければ少しずつ階段を上がっていくだけですが、高いところを目指していると、どこかで少し落ちたり、逸れたりします。難しい世界だと思いますね。個人競技ではないので、チームですり合わせて、よりいい方向、高いところにもっていきたい。簡単ではないと思います。でも、やらなければいけない。これはもうマストです」
微かな熱を帯びた「マスト」という響き。勝負師が、己とチームに課した意思表明のようにも聞こえた。必要なのは、おそらく戦術論ではない。局面での一歩の寄せ、瞬時の切り替えといった日常の細部に宿る泥臭さや熱量の追求だ。
週末に待ち構えていた相手は、かつて自らが指揮した水戸ホーリーホックという巡り合わせだった。「濃い2年間を過ごした」と評する古巣と、J1の舞台で初めて対峙することとなった。
スタメンリストに表れたメッセージ
3月1日の試合当日。
ラザル・ロマニッチ、マルシーニョ、紺野和也の前線3枚と、山本悠樹と大関友翔のダブルボランチ、そしてセンターバックに佐々木旭。谷口は変わらず名を連ねたが、川崎は前節から先発6人の入れ替えを敢行している。指揮官からのメッセージが色濃く表れたスタメンリストだった。
試合が始まり、目に見えて変化したのは前線からの守備意識だ。ロマニッチと脇坂泰斗がスイッチを入れて、そこに両翼のマルシーニョと紺野が連動する。切り替えが早く、素早く球際を作ってボールを奪い、ボールを持てばパスワークとドリブルで攻め立てていった。
良い守備から良い攻撃に。連動したプレッシングに、左サイドバックの三浦颯太は手応えを感じていた。

