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メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
「今朝までオオタニに疑問の声。だが」「あれにはア然だ」ベッツもマンシーもドジャース球団社長も…大谷翔平の“超絶二刀流”に大興奮した日
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ジャック・ハリスJack Harris
photograph byRonald Martinez/Getty Images
posted2026/03/25 06:01
大谷翔平は2025年ポストシーズン、ブルワーズとの第4戦で伝説的な二刀流ぶりを見せた
「大谷が打撃不振で、投げているときはバットがよく振れていないという話はたくさん聞いた」
ロバーツは言う。
「でも今日、マウンドに上がると、集中と決意が窺えた」
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「それは彼に対する期待というものだね」
ムーキー・ベッツも同様に言う。
「彼だけに向けられる期待だ」
大谷が投げるのはナ・リーグ地区シリーズ第1戦以来だった。この日の立ち上がりは制球に不安がみられ、先頭打者ブライス・チュラングを歩かせた。
だが続く打者から3者連続三振に打ち取る。最初の2人は時速100マイル(約161キロ)の速球、3人目はスイーパーの空振りだった。
マンシーもベッツも敏腕編成もビックリ
その5分後、1本目のホームランを放つ大谷を見たマンシーは、「よし、わかった。今日はそういう日になるんだな、という感じだった」と振り返る。
「楽しもうぜ」
一番の楽しみは4回、次の打席に飛び出したホームランだ。打撃練習での特大の1本よりさらに大きな当たりを飛ばした。
ブリュワーズの中継ぎチャド・パトリックが投げた内角のカットボールを強打すると、ドジャースのダグアウトでは仲間が思わずはっと口を開けた。ボールがぐんぐん運ばれていくと、信じられないといった表情で顔に手を当てた。
「500フィート(約152.4メートル)は飛んだんじゃないか」
マンシーはそう話す。
「屋根に当たったんじゃない。屋根を越えていったんだ」
ネクストバッターズサークルで打球の行方を追ったベッツも言う。
「あれにはみんな、あぜんとしたね」
スタジアムの特別席で見ていたフリードマンの驚きは、他球団のフロントメンバーへ送ったスラックのメッセージに凝縮されている。
「これはポストシーズン史上最高の4イニングだ」
フリードマンはそう書いた。
球団社長は思わず「公で言えない言葉」を
投手・大谷は4回までに制球も安定させる。スプリットの感覚もつかみ、ブリュワーズ打線はスイングを試みた5回すべて空振り。4回から6回にかけて9者連続で凡退に打ち取り、うち6人から三振を奪った。5万2883人の観客から1球1球に歓声が上がる。「スプリットの調子がよかったし、やりたいことは何でもやれた」ドジャースの投手コーチ、マーク・プライアーは言う。
「すべてがうまく回り出していた」
7回に大谷がマウンドを降り、彼が残した走者2人を救援左腕アレックス・ベシアが打ち取る。その裏、大谷はこの日最後の打席に戻り、3本目の本塁打。このときには、3本目を期待されていたと言ってもいいくらいだった。
「もう誰もが期待してたよ」
マンシーは冗談交じりで言った。


