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高梨沙羅も「1回(ジャンプ台から)飛んでみてほしい」と怒りを露わに…19歳女子選手を襲った“誹謗中傷”「憎しみに満ちたメッセージが届くんです」
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雨宮圭吾Keigo Amemiya
photograph byGetty Images
posted2026/02/15 17:02
スキージャンプのポーランド代表である19歳のポーラ・ベルトウスカ。混合団体の結果を受け、SNSでの誹謗中傷の被害にあう事態に
高梨沙羅もこの日の練習後、ベルトウスカに連帯の意を示した。直接会うことはできていないとしつつも、誹謗中傷に対してはきっぱりと言った。
「彼女も一生懸命、この舞台に合わせて頑張ってきた。その苦しさを知っているのかどうかもわからないですけど、そういうこと(誹謗中傷)が言えるのが逆にすごいなと思います。まず同じ舞台に立ってから言ってほしい」
「ポーラちゃんがどれだけの思いでやってきたか。周りにレベルの高い選手がいる中で、自分の実力も分かっていて、すごくしんどかったとも思うんです。でも、そこで一生懸命飛んでいた。それはもう『頑張ったね』でいいんじゃないかなと」
「1回(ジャンプ台から)飛んでみてほしい」
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そして高梨はヘイターたちに向けてこう言った。優しい笑顔で言うのが逆に怖いというか、真剣さが伝わってきた。
「1回(ジャンプ台から)飛んでみてほしいです。本当に飛んでみてほしい」
今回から女子ジャンプにはラージヒルが新しく加わった。大きなジャンプ台になるほど安全に飛ぶには技術が求められるため、W杯で初めて実施されたのが2013年(最初の大会で優勝したのは高梨だった)。そこから徐々に拡大し、世界選手権ではすでに21年から行われている。
「いよいよラージヒル。新しい種目でもありますし、自分の成長した姿をしっかりジャンプ界の先輩たちに見てもらえるように頑張りたいですね」
高梨と同じように2013年当時から活躍し続けている伊藤有希も、すべての女子ジャンパーの努力の結果だと言った。
「W杯も最初はほぼノーマルヒルだったんですけれど、ラージヒルが増えて世界選手権でも採用されて、もっと大きなフライングヒルも入ってきている。女子のレベルが上がっているという証拠だと思います」
すでに今大会での役目を終えたノーマルヒルのランディングバーンには、普段は距離などを示すために植えられる葉っぱを使ってハートマークが描かれた。それはまるでベルトウスカに贈られた花のように、強い連帯の証にも思える。それを見ながら、女子ジャンパーたちは新しいステージで飛ぶ。

