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ジャッジでもトラウトでもベッツでもなく…WBC米国代表、じつは第1回も“超スター軍団”だった「日本戦で疑惑の判定」「2次L敗退の決定的要因」 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2026/02/11 06:00

ジャッジでもトラウトでもベッツでもなく…WBC米国代表、じつは第1回も“超スター軍団”だった「日本戦で疑惑の判定」「2次L敗退の決定的要因」<Number Web> photograph by Getty Images

いち早くWBC参加を発表したジャッジなど超スター軍団のアメリカ代表だが……第1回のメンバーも綺羅星メンバーだった

 ここでは2006年、第1回WBCでのアメリカ代表について、振り返ってみたい。

 前年5月にMLB機構が「野球世界大会」の開催を発表。日本は、開催権がすべてアメリカ側に帰属し、日本の東京ドームを使用するにもかかわらず、利益配分がないなどの状況に対し、NPB機構もプロ野球選手会も難色を示し、もめにもめた末に参加を決定した。

 アメリカでは、バド・セリグコミッショナー直々の発案であり、MLB選手会との「共催」ということもあって、有力選手が参加を表明して、以下の顔ぶれが集まった。年齢は当時、成績は前年2005年のもの。

300勝右腕クレメンスも名を連ねていた

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〈先発投手陣〉
ウィリス(マーリンズ23歳)22勝10敗236.1回 率2.63
クレメンス(アストロズ42歳)13勝8敗211.1回 率1.87
ピーヴィ(パドレス24歳)13勝7敗203回 率2.88

 監督は捕手出身のバック・マルティネス(当時57歳、ブルージェイズ元監督)。前年22勝で最多勝をとり「Dトレイン」との異名で一躍名を挙げたドントレル・ウィリス、41歳にして防御率1.87でタイトルを取った300勝投手ロジャー・クレメンス、そして奪三振王になったジェイク・ピーヴィ。

 先発はわずか3人だが、3人ともにタイトルホルダー、ベテランと新鋭から成る陣容。この大会では、投球数は第1ラウンドが65球、第2ラウンドが80球、準決勝と決勝は95球に制限されているので、この先発陣で、最大4回くらいまでは行って、後は救援でつなぐという作戦だった。

〈救援陣〉
コルデロ(ナショナルズ27歳)2勝4敗47S 74.1回 率1.82
ストリート(アスレチックス21歳)5勝1敗23S 78.1回 率1.72
ネーサン(ツインズ30歳)7勝4敗43S 70回 率2.70
マジェウスキー(ナショナルズ25歳)4勝4敗1S 86回 率2.93
ウィーラー(アストロズ27歳)2勝3敗3S 73.1回 率2.21
フエンテス(ロッキーズ29歳)2勝5敗31S 74.1回 率2.91
ティムリン(レッドソックス39歳)7勝3敗13S 80.1回 率2.24
リッジ(アストロズ28歳)4勝4敗42S 70.2回 率2.29
ジョーンズ(マーリンズ37歳)1勝5敗40S 73回 率2.10
シールズ(エンゼルス29歳)10勝11敗7S 91.2回 率2.75
ライター(マーリンズ→ヤンキース40歳)4勝5敗 62.1回 防5.49

 11人をそろえた救援陣も豪華。前年47セーブで最多セーブのチャド・コルデロをはじめとして40セーブ投手がジョー・ネーサン、ブランドン・リッジ、トッド・ジョーンズと4人もいる。防御率はすべて3点未満。まさに精鋭と言う感じ。さらに2年前に事実上引退した162勝投手のアル・ライターも選出された。

ジーターにAロッド、グリフィーJr.…野手がスゴい

 では、野手陣はどんな顔ぶれだったのか。

【次ページ】 なぜスター軍団は2次L敗退に終わったのか

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