Number ExBACK NUMBER
「身体の仕組みはみんな同じ」オリンピアン池田めぐみさんが地元・山形で広げる“整えること”と地産地活への挑戦
text by

石井宏美Hiromi Ishii
photograph byShigeki Yamamoto
posted2026/02/11 11:00
フェンシング日本代表として2度の五輪に出場した池田めぐみさん。現在は「アスリートの力を山形の力に。アスリートが挑む地域活性」プロジェクトに取り組んでいる
「現役時代、私は『オリンピックに出たい』という目標に向かって走り続けました。それが今は『山形県が日本一コンディショニングをしている県になる』ことに変わりました。まずは(山形県内の)35市町村制覇が目標です。達成するためには、関わってくださっている自治体様はじめ関係者とともに、まずは見える効果を積み重ね、エビデンスを作っていきたいです。そして、コンディショニングの人材育成を地産地活の形で育成し、この取り組みが地域の雇用や経済効果につながっていく、そんな循環が山形県に広まる未来を想像しながら、挑戦し続けているところです」
これからも多くの人と協力しながら、地域の価値と同時にアスリートの価値も上げていきたいと考えている。
スポーツの世界を飛び出し、様々な人と関わりながら“かけ算”してきたが、大きく掲げる目標も、決して一人で成し遂げようとは考えていない。
「ヤマガタアスリートラボ米」の販売も
ADVERTISEMENT
池田さんの取り組みはウェルネスケアのみならず、食育や地域活性にも及んでいる。南陽市の有機農家と「ヤマガタアスリートラボ米」を育てて販売し、その収益の一部を子どもたちのスポーツ教室や食育プログラムなど、地域の未来を支える活動につなげている。さらに高畠町の酒蔵とカフェとも連携し、甘酒のシャーベット作りにチャレンジするなど、活動の幅はさらに広がりを見せている。
「いずれは自走していけるように。私が現場を離れたとしても、『自分もやりたい』という人が生まれたとしたら、それも1つのゴールだと思っています。人を育て、想いをつないでいくことは大切なことですし、私の役目だと思っています」
「縁と運とタイミングでつながった」という活動。「身近な人を大切にするというアクションを、私でもやれるんじゃないかって1人でも多くの人に感じてもらえたら」と切に願う。
アスリートが世界で戦う姿は多くの人々に勇気と希望を届ける。ただ、スポーツの価値やチカラはそれだけではないことを池田さんは実証した。
この、アスリートが経験や専門性を活かして地域のウェルビーイングを高める「クリエーター」として機能するという、競技の枠を超えた社会貢献活動が評価され、昨年12月には「HEROs AWARD」を受賞した。
今後も愛する故郷山形を、そして日本を元気にする。
https://www.instagram.com/yamagata_athlete_lab/

