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直前で消えた「青学大を倒す」幻の優勝プラン…じつは中央大で起きていた“箱根駅伝1週間前のアクシデント”「漏れ伝わっていた」黒田朝日が5区の可能性

posted2026/01/04 17:02

 
直前で消えた「青学大を倒す」幻の優勝プラン…じつは中央大で起きていた“箱根駅伝1週間前のアクシデント”「漏れ伝わっていた」黒田朝日が5区の可能性<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

青学大を倒すなら中央大。下馬評が高かったチームはなぜ敗れたのか?

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別府響Hibiki Beppu

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Yuki Suenaga

往路終了時点で、青学大を倒す可能性が最も高いとされたチームが中央大だった。勝負の復路でなぜ挽回できなかったのか。誤算の発端は大会“1週間前”に起きたアクシデントだった――。

◆◆◆

 それは、まさかの一言だった。

「(往路が終わった)あの段階では『チャンスがあるぞ』と伝え続けて、チームを鼓舞するというか……ひとつでも上の順位を狙うしかないですから。でも、ああいう展開……黒田(朝日、青学大4年)君の走りで往路を持ってかれた時点で、正直、かなり厳しいだろうというのはありました」

青学大を倒す“最有力”だった中央大

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 102回目の箱根駅伝が、青学大の史上初となる2度目の3連覇で幕を閉じた後、優勝候補の一角と目されていた中大の藤原正和監督はそんな風にレースを振り返った。

 2日の往路では、黒田が衝撃的な山上りを披露し、実に先頭まで3分20秒以上あった差をひっくり返した。ただ、その時点では原晋監督も「復路はピクニックランにはなりません」と警戒を解いていなかった。

 おそらくその念頭にあったのが、中大の存在だったはずだ。

 “切り札”と思われていた吉居駿恭(4年)を復路に温存し、吉居以外にも1万mで27分台のタイムを持つ選手が控えていた。往路終了時点での青学大との差は、1分36秒。傍から見れば「山下りで離されなければひょっとしたら……」という想いを抱くには十分の陣容に見えた。

 実際に藤原監督も芦ノ湖では「このタイム差なら十分に逆転可能」と語っていた。だが、レース後の指揮官の言葉を聞くと、それはある種の“ブラフ”だったということになる。

 ただ、「復路勝負」自体はもともと藤原監督が描いていた方程式通りだった。

12月時点で知っていた「黒田朝日5区の可能性」

 遡ること1カ月前の12月10日のエントリー会見の時点では「今年は復路まで縺れると思うんですよ。だから、7、8、9区で勝負を決めたいですね」と展開を予想している。その上で「(山を終えてリスタートになる)7区がポイントになるでしょうから、そこに強いランナーを置きたい。吉居駿恭とかですよね」と「7区・吉居」プランも匂わせていた。

「12月の頭ぐらいの段階で、黒田君が(5区起用なら)68分ぐらいでいけるらしいということは漏れ伝わってきていました」

【次ページ】 直前に消えた「幻の優勝プラン」

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