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箱根駅伝「99%勝っていた」早大まさかの誤算 「5区に来たら、敵わないのかな」思わず頭を抱え…“山の名探偵”が語っていた「青学大・黒田朝日の恐怖」
posted2026/01/03 07:30
自信を持っていた早大“山の名探偵”工藤慎作をもってしても2分以上の差をつけられる青学大“シン・山の神”黒田朝日の衝撃の走りだった
text by

和田悟志Satoshi Wada
photograph by
JIJI PRESS
「半分を臙脂色で染める」
早稲田大学の花田勝彦駅伝監督がそう宣言していた通り、18年ぶりの往路優勝は確かに手の届くところにあった。しかし、残り1.5kmで打ち砕いたのが、“シン・山の神”となった青山学院大の黒田朝日(4年)だった。
「これで負けたら、ちょっとどうしようもないですね。選手たちはよく頑張ったと思いますけど、青山学院の黒田君が強かった」
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当日変更で5区に起用された黒田の爆走に、花田監督も白旗を上げるしかなかった。
4区を終えた時点で早稲田は2位と、山を迎えるまでに上々のレース運びを見せていた。
1区の吉倉ナヤブ直希(2年)は、トップと30秒差の区間7位ながら、同区の早稲田大学記録を更新する1時間0分58秒と好スタート。これは花田監督の想定通りだった。
2区の山口智規(4年)も、自身の早大記録を更新する1時間5分47秒と快走した。設定タイムよりも約15秒速かった。
3区の山口竣平(2年)は、設定より1分悪かったというが、左大腿骨の疲労骨折からの復帰戦にもかかわらず、区間8位と粘った。
先輩が遅れた分はスーパールーキーが取り戻した。4区に抜擢された鈴木琉胤は、区間記録に1秒と迫る区間賞の快走。これは指揮官の想定より約40秒良かったという。
「ほぼ設定タイム通り」順調だった早大
つまり区間ごとのプラスマイナスは多少あったものの、ほぼ設定タイム通りに5区の工藤慎作(3年)にタスキが渡った。
「選手たちには『大会新を出さないと勝てないよ』という話はしていました」
花田監督が言うように、往路の大会新記録を狙えるペースでレースを進めていた。
5区の工藤に関しては「悪くはないタイムですけどね」と花田監督はかばうが、設定より30~40秒遅かったと言う。仮に花田監督が立てた設定タイム通りであったら、往路の大会新記録を樹立し、青学大にも勝利していた計算になる。

