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青学大の夏合宿で起きた“裸足サッカー事件”「めったなことでは怒らない」原晋監督のカミナリが落ちた日…箱根駅伝の最強監督が実践する“上手な怒り方”
posted2026/01/04 06:02
青学大・原晋監督が実践する“上手な怒り方”とは?
text by

原晋Susumu Hara
photograph by
AFLO
2026年の箱根駅伝で、史上初となる2度目の3連覇を達成した青山学院大学。9回目の優勝に導いた名将・原晋(58歳)が若い力をとことん伸ばす「仕組み」と「極意」を明かした書籍、『人が替わっても必ず結果を出す 決定版! 青学流「絶対王者の鉄則」』(祥伝社刊)から、【「失敗」とはミスではなく、ただ立ち尽くすことを指す】の章を抜粋して紹介します(全3回の最終回/第1回、第2回も公開中)。
◆◆◆
意外かもしれませんが、私はめったなことでは怒りません。カミナリを落とすのも、せいぜい年に数回あるかどうかでしょう。
失敗とは、チャレンジをしてダメだったことを言うのではなく、何もせずただそこに立ち尽くしていることを言うのです。ですから、学生が積極的にしようとしたことでミスが起きても、私は決して怒りません。
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では、どんなときに怒るのかと言えば、学生たちが道徳的に間違ったことをしたときです。そのような場合は、現場を押さえてきちんと指導します。
夏合宿で起きた“裸足サッカー事件”
一例を挙げれば、長野県の菅平高原で行なった夏合宿で、こんなシーンがありました。
最終日の前日のこと。午後は「フリー」の時間に充てていました。
フリーとは「休み」という名の練習です。自由な時間を使って、しっかりと心の休養や体のリフレッシュを行なうことが重要なのです。
それなのに、宿の近くにある芝生の上で、4人の学生がサッカーをしていた。しかも、靴も履かずに裸足で、です。
それに気づいた私は、すぐに彼らのところへ飛んでいって、こう言いました。
「オマエら、よくサッカーなんかできるな。しかも素足でやっとるのか。ありえんな」と。
なぜ素足でサッカーがダメなのか説明しましたが、学生たちはまだわかっていないようでした。ようやく「腑に落ちた」という顔をしたのは、次の日のことです。
