箱根駅伝PRESSBACK NUMBER

いよいよ箱根駅伝区間配置発表!「山重視」の前評判に優勝候補・駒澤大の4年コンビの覚悟「主将として、どの区間でも」「6区なら区間賞狙う」 

text by

佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

PROFILE

photograph byTadashi Hosoda(2)

posted2025/12/28 17:04

いよいよ箱根駅伝区間配置発表!「山重視」の前評判に優勝候補・駒澤大の4年コンビの覚悟「主将として、どの区間でも」「6区なら区間賞狙う」<Number Web> photograph by Tadashi Hosoda(2)

全日本大学駅伝を制した駒澤大。MVPの伊藤(左)と、アンカーで主将の山川(右)は果たして箱根の山に配置されるのか?

山川が2区を希望するわけ

「主将は、どこの区間でもいい走りができるというのが絶対条件だと思うんです。5区を走りたい気持ちもありますが、後輩のため、またチームが勝つためには自分が2区を走って、後半区間に少しでもアドバンテージを残したいんです」

 2区は、駒澤大ではエースが走る区間だ。“耐える2区”ではなく、エースで“攻める2区”になる。ただ、かつてのエースたち、田澤廉(トヨタ)、鈴木芽吹(トヨタ)や篠原倖太朗(富士通)をもってしても、2区の区間賞は田澤が1度記録しただけだ。

 やはり各大学のエース、留学生という難敵が集い、非常に難易度の高いコースだといえる。今の駒澤大では山川以外なら、佐藤圭汰(4年)、あるいは谷中晴(2年)が候補になるだろう。山川自身は、2区をどう攻略しようと考えているのだろうか。

ADVERTISEMENT

「コース攻略の鍵は、権田坂の先の最後の戸塚の坂です。そこで今までの自分のレースのようにラストでタレてしまうと、65分からは遠く離れてしまいます。それに最後の坂でペースを上げられないとまくられる可能性があるので、3区に上の順位で襷を渡せなくなってしまうんです。最後、タレないように、これまでのレースもラストを上げる意識でやってきたので、それが箱根でも出せればいいかなと思います」

 仮に2区を走るとすれば、どのくらいのタイムを考えているのだろうか。前回大会、日本人で区間新を出した創価大の吉田響は65分43秒だった。

「前回は、吉田さんと黒田(朝日・青学大4年)が65分台を出したので、そこは負けたくないですね。駒澤の2区は、これまでだいたい5番以内には入っているので、最低の区間順位はそこになりますし、走るからにはやっぱり区間賞を獲りたいです。そのくらいの力がないと駒澤を背負って走れないと思うんです。そう考えると2区は、留学生もいるので65分台を出さないと区間賞争いができないと思います」

 山川の言葉からは、2区制覇への強い意志と覚悟が感じられる。その一方で、5区を走るとなれば、貯金を作る、あるいは借金を減らす走りを実現してくれるだろう。どちらの仕事も大事だが、山川はどこで襷を受けることになるか。

同学年・伊藤の思いは?

 伊藤は、5区に山川ではなく、後輩を推す。

【次ページ】 「5区以外ならどこでも」

BACK 1 2 3 4 NEXT
#箱根駅伝
#駒澤大学
#山川拓馬
#伊藤蒼唯
#佐藤圭汰
#帰山侑大
#谷中晴

陸上の前後の記事

ページトップ