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「ふがいないシーズンなので」久保建英が初のヘディング弾後“ファンに謝罪”した背景…不振ソシエダの中で「感覚的には良くなっている」
posted2025/12/28 11:05
今季2ゴール目を頭でマークした久保建英。北中米W杯イヤーはレアル・ソシエダでの活躍も見たいところだ
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中島大介Daisuke Nakashima
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Daisuke Nakashima
久保が今季2点目後に謝罪…後光が差していた
日本代表MF久保建英の2025年最終試合となった、ラ・リーガ17節レバンテUD対レアル・ソシエダ戦の撮影取材に向かった。ピッチに落ちる長く伸びた影が、冬の日差しを想起させるデイゲームの撮影となった。
この試合の象徴的なシーンは、前半終了間際46分に起きた。ゲデスのクロスに合わせた久保が、開幕戦以来となる今季2ゴール目、そしてプロキャリア初というヘディングでの先制点をマークした。フリーだったとはいえ、滞空時間の長いコースを狙った見事なシュートだった。
その久保は迷わず、アウェイのスタジアムへ駆けつけたソシエダサポーター席に駆け寄ると、両手を合わせて謝罪するような仕草を見せた。
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数分前まであったピッチ上の陽だまりが、無くなっている。
この一瞬だったからこそ――日没寸前の日差しが、後光のように久保を包む印象的な1枚を撮影することができた。
ただ、ゴール直後のジェスチャーにはどんな意図があったのだろうか。
「ふがいないシーズンを過ごしているので、これで勝てれば良いなっていうのも考えてやりましたけど」
試合後の久保のコメントからは、開幕から続くチームとしての不振、その中で久保自身が代表戦で負ったケガにより、ベストからは程遠いパフォーマンスだったことへの謝意だった事が分かる。
開幕前、久保が鳴らしていた警鐘
ソシエダで4シーズン目を迎えた今季、〈自分がチームを牽引するんだ〉という、強い思いからの戒めの仕草でもあっただろうか。
またこの直後には、チームメイトから渡されたメッセージシャツを掲げる姿も撮影できた。バスク語で書かれたそのメッセージは、健康面の問題を抱えるチームの栄養士への励ましのメッセージだった。
ソシエダの2025-26シーズンをここまで振り返ると、序盤からチームにとって、また久保自身にとっても難しい状況が続いた。




