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井上尚弥にTKO負けから7カ月…カルデナス衝撃KO「もう誰も怖くない」じつは試合後に話していた“秘策”「なぜ中谷潤人とスパーを?」
posted2025/12/24 11:02
復帰戦をKOで飾ったラモン・カルデナス(30歳)
text by

杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph by
Daisuke Sugiura
井上尚弥戦の大健闘はやはり偶然や幸運の産物ではなかった――。激闘から約7カ月、ラモン・カルデナスが復帰戦で見せたKO勝利は、見ているものにそう思わせるのに十分なほどに鮮やかなものだった。
12月18日、フロリダ州フォートローダーデールで行われたエリック・ロブレス(メキシコ)とのスーパーバンタム級10回戦でカルデナスは5回KO勝ち。3回にサウスポーの相手から右カウンターでダウンを取った後、5回に再び完璧な右を決めてフィニッシュしてみせた。
「ジムで取り組んできたことがそのまま出たという感じ。とにかく我慢のファイトだった。捕まえられる、効かせられるというのは分かっていたけど、焦らずに、ゲームプランを遂行することを意識していた。基本は“キャッチ&シュート”。相手のパンチをキャッチして、打つ。それをマニー(・ロブレス トレーナー)がずっと頭に叩き込んでくれた。コーチと一緒にやってきた成果が出たし、うまくいったと思う」
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試合後、緊張感から解放され、今年2月以来の勝利を挙げた30歳のカルデナスはいつも通りに朗らかだった。もちろん相手の質は考慮せねばならず、積極的に前に出てくるロブレスはカウンターパンチャーのカルデナスにはおあつらえ向きの標的だった。とはいえ、IBOというマイナー団体の元王者であり、この日まで16勝(10KO)3敗だった25歳のメキシカンは悪いボクサーではなかった。ProBoxTVで全米に生配信された興行のメインイベントで、その選手を綺麗に倒した意味は大きい。
初の世界戦となった井上戦で挫折を経験したカルデナスは、再びの世界戦線参入に向けてここで新しい一歩を踏み出したのだろう。

