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全国高校駅伝3年ぶり入賞で「ホッとして謎の発熱」した12年前…佐久長聖高・高見澤勝監督が“開眼”したわけ「こうやればいいんじゃないのか」 

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高見澤勝

高見澤勝Masaru Takamizawa

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photograph byYuki Suenaga

posted2025/12/25 17:05

全国高校駅伝3年ぶり入賞で「ホッとして謎の発熱」した12年前…佐久長聖高・高見澤勝監督が“開眼”したわけ「こうやればいいんじゃないのか」<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

監督就任4年目の2014年頃、指導の感覚をつかんできたという高見澤勝監督。次第に佐久長聖高は安定した成績を残す強豪校となっていった

 両角先生は初出場から6年連続で入賞して、12位の後も6年連続入賞を果たしています。私は2年連続で入賞を逃したことで、「後がない」という気持ちだったんです。なんとか5位に入ることができて、その日の夜に安心したのか発熱しました(笑)。体温が39度まで上がったんです。それくらい精神的に張りつめていたものがあったと思います。不思議なことに翌日は元気で、前日の熱発は何だったんだという感じでした。

こうやればいいんじゃないのか

 就任4年目(14年)の全国高校駅伝(1区關颯人3位、2区名取燎太4位、3区井上錬12位、4区長沼大智5位、5区茂山蓮太3位、6区宮島幸太郎2位、7区澤弘平8位)は2時間4分36秒で2位に入りました。当時2年生だった關颯人が1区を区間3位と好走して、ルーキー名取燎太が2区で2位に上がりました。3区で6位に落ちましたが、4~6区で2位まで上がったレースです。

 この年の3年生は中学時代から力のあった選手が集まっていました。彼らが入学したときに、「君たちが3年生のときに都大路で優勝しよう」という話をしました。結果的に2位で終わってしまい申し訳ない気持ちはあるんですけど、優勝を狙うという思いを常に持ち続けてこられたのは良かったかなと思います。

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 指導者の経験を積ませていただいたなかで、この頃から、「こうやればいいんじゃないのか」という感覚をつかんできたんです。言葉ではちょっと表現が難しいんですけど、そういうものがなんとなくわかってきました。

【次ページ】 優勝への新たな課題

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