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「まさかOB?」「いえ、1年です!」今季で現役引退“怪童”中田翔…ベテラン記者が見た高校時代の衝撃 聞きたかった「ピッチャーへの想い」

posted2025/12/20 11:02

 
「まさかOB?」「いえ、1年です!」今季で現役引退“怪童”中田翔…ベテラン記者が見た高校時代の衝撃 聞きたかった「ピッチャーへの想い」<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

今季で現役を引退した中日の中田翔。大阪桐蔭高校時代、最初に頭角を現したのはピッチャーとしてだった

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安倍昌彦

安倍昌彦Masahiko Abe

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Hideki Sugiyama

 今季での現役引退を発表した中日の中田翔。大阪桐蔭時代から注目された大器だったが、当初は投手としての評価も高かった。高校1年時にその怪童の投球を受けたベテラン記者が振り返る。《NumberWebレポート全2回の1回目/つづきを読む》

雑誌の企画で大阪桐蔭高校へ

 その日、私が大阪桐蔭高のグラウンドに立っていたのは、当時、高校球界ナンバーワン左腕と評されていた辻内崇伸投手のピッチングを捕球して記事を書く。そういう取材のためだった。

 ある野球雑誌の連載企画として、始まって5年ぐらい経った頃だ。

 アップを終えた辻内投手がやって来るのを待つブルペンが、まだ寒かったので、2005年のたぶん春のはじめの頃だったのだろう。

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 前年の秋、大阪府大会でリリーフ登板した試合。ほぼ快速球一本で三振、三振、また三振。相手打線をバッタバッタとなぎ倒した快投を見ていたので、「辻内、手ごわし!」と、私はその日、十分にビビっていた。

 辻内崇伸のクロスファイアーは、さすがに速かった。

 右肩が最後の最後までこちらを向いて踏み込んできて、しなやかな腕の振りで左腕を振り下ろす。身のこなしが折り目正しい。

 投手は、こういうところに性格が出る。

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