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“じつは簡単じゃない”W杯組み合わせの論点「グループ1位もあれば4位もある」「環境適応はチュニジアが有利」それでもF組1位を確保したい“切実な理由” 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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posted2025/12/10 17:17

“じつは簡単じゃない”W杯組み合わせの論点「グループ1位もあれば4位もある」「環境適応はチュニジアが有利」それでもF組1位を確保したい“切実な理由”<Number Web> photograph by AFP/JIJI PRESS

北中米W杯の組み合わせ抽選会に出席した森保一監督。「非常に厳しいグループ」と見解を述べた

 代表選手の所属クラブの「格」で、アルバニアは日本に劣る。それでも、激戦のヨーロッパを主戦場とする彼らは、ワールドカップのグループステージに劣らないレベルの戦いを、日常的に経験している。こちらも侮ることはできない。

「首位もあるが、最下位もある」拮抗した力関係

 UEFAのプレーオフは来年3月下旬に開催される。日本代表のテクニカルスタッフはオランダ、チュニジアの分析を進めながら、ウクライナらとの対戦も睨んで準備をしていくことになる。

 グループ内の力関係をはかると、第1シードに相当するポット1のオランダがリードし、日本を含めた3カ国が追いかけるという構図になるだろう。オランダを抑えて首位になることもできるだろうし、最下位で終える可能性もないわけではない。

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 オランダ、チュニジア、UEFAプレーオフ勝者という試合の順番は悪くない。

 出場国が48に増えた今回は、ノックアウトステージが32カ国からスタートする。優勝までの道のりは、これまでより1試合増えて「8」となった。上位進出を狙う国は、コンディションのピークを大会中盤以降に設定する。オランダもそのように考えるはずで、初戦からアクセルを踏み込むとは考えにくい。

 開幕戦でもっとも避けるべきは黒星発進だ。グループステージを突破するために、2試合目、3試合目に大きなパワーを注がなければならなくなるからだ。その意味でも、手堅い試合になる公算が強い。どのチームも勝利を目ざしつつ、ドローも視野に入れていくだろう。オランダも例外ではない。

 グループステージ突破の現実的なシナリオは、オランダと勝ち点1を分け合い、次のチュニジア戦で勝ち点3をつかむことだ。2試合を終えて勝ち点4を確保しておけば、最終戦に柔軟なスタンスで臨むことができる。

「メキシコで連戦」チュニジアが持つアドバンテージ

 チュニジア戦のポイントは、開催都市とキックオフ時間だ。

 日本はアメリカのダラスでオランダと対峙し、中5日でメキシコのモンテレイ(グアダルーペ)でチュニジアと対戦する。一方のチュニジアは、開幕戦、第2戦ともにモンテレイで戦う。

 ダラスとモンテレイの時差は1時間で、飛行機での移動時間は2時間ほどだ。身体への負担はそれほど大きくなさそうだが、キックオフ時間はオランダ戦が15時でチュニジア戦は22時だ(いずれも現地時間)。移動を含む中5日で気候の違いに対応しながら、デーゲームからナイトゲームへのコンディションへ切り替えなければならない。

【次ページ】 厳しい組でも「グループ1位を確保したい」切実な理由

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