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「スーパー高校生やっぱり強い」井上尚弥が絶賛した“17歳”藤木勇我とは何者か? 異例の注目度、怪物伝説も「スパーでは日本王者を滅多打ちに…」

posted2025/12/05 11:03

 
「スーパー高校生やっぱり強い」井上尚弥が絶賛した“17歳”藤木勇我とは何者か? 異例の注目度、怪物伝説も「スパーでは日本王者を滅多打ちに…」<Number Web> photograph by Naoki Fukuda

アマチュアボクシング最高峰の全日本選手権・ウェルター級で優勝した藤木勇我(興国高校3年)

text by

杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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Naoki Fukuda

井上尚弥が期待を寄せる高校生――17歳にして、アマチュアボクシング最高峰の全日本選手権を制した藤木勇我とはいったい何者なのか? 米リングマガジンのPFPランキングの選考委員も務める、ジャーナリスト杉浦大介氏が本人の証言をもとに将来をプレビューする。実力者とのスパーリングで“怪物高校生”が残した伝説とは……。【NumberWebレポート全2回の前編/後編も公開中】

 最強王者・井上尚弥が祝福メッセージを送るくらいだから、その才能と可能性は飛び抜けているのだろう。

 11月30日、17歳にして“怪物”と称される藤木勇我は東京都墨田区で行われたアマチュアボクシング全日本選手権でウェルター級を制覇。すると、“モンスター”は決勝戦で同門である大橋ジムの祝聖哉(23歳)を下した藤木に対して、Xに賞賛するメッセージを残した。

「スーパー高校生 藤木勇我 高校生で全日本選手権優勝 やっぱり強い!! 要チェックだ」

高校3年生にして圧巻の実績

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 大阪・興国高3年の藤木がアマで残してきた実績は他を圧倒している。ライト級で戦った昨年はインターハイ、U-19世界選手権で金メダル獲得。2025年もライト級で全国高校選抜を優勝したあと、ライトウェルター級に上げて臨んだインターハイ、国体も制して3冠を獲得してみせた。特に今年のインターハイ、国体は合計9試合すべてRSC勝ち(プロでいうTKOに相当)という驚異的な強さを誇示してきた。

 そんな1年を締めくくるように、アマボクシング最高峰の全日本選手権でも4連勝で戴冠。大学生や社会人も出場する今大会では2回戦以降はすべて判定勝ちで、連続KO(RSCも含む)こそ「17」でストップしたが、それでも身体が完成している“大人”との対戦が続いても、その総合力は群を抜いていた。

 フォトグラファーとして数々の受賞歴があり、“世界一のボクシングカメラマン”と称される福田直樹の目から見ても藤木のボクシングは印象的だったという。

【次ページ】 「適正の階級じゃないのに勝つなんて…」

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