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家庭科の先生を辞めてプロレスラーになった娘…父の本音「いつまで続けるんだ」 レディ・Cが直面した世間の壁と批判「やっぱり試合を見てほしいんです」
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橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byNorihiro Hashimoto
posted2025/12/07 17:01
家庭科の先生から転身し、今年5周年を迎えたレディ・C
「いやぁ、怖くて見られないよ」
中学時代は剣道部だったが、高校からは茶道をやっていた。大学を出て家庭科の教員に。父親としては安定した職業について一安心といったところだろう。ところが、その娘がプロレスラーになりたいと言い出して土下座までするのだ。
それは戸惑うだろうな、と思う。どんな態度で接していいか分からず、だから心配が「いつまで続けるんだ」という表現になってしまう。
番組に映されていたのは、父と娘の静かな和解だった。お互いの気持ちが分かって、以前は父に言えなかったことが言えるようになった。「会場に試合を見に来てほしい」と。ただ父の返事は「いやぁ、怖くて見られないよ」というものだったそうだ。
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レディにとって、父が第一の“世間の壁”なのかもしれない。
「生で見てもらえれば必ず伝わるものがある。ずっとそう思ってるんですけど、見に来てもらうにはどうすればいいかも考えないといけないですよね。“一度、レディ・Cの試合が見てみたい”と思われるようなレスラーにならないと」
会場に行けば、娘がファンにどれだけ愛されているかも伝わるだろう。レディ・Cというレスラーがスターダムに欠かせない存在なのは間違いないのだ。

