「“史上最速”大関・安青錦（21歳）は来年横綱になれる？」元大関・魁皇が独自の見解…「数字は確かにスゴいけど…」「優勝で付け人が泣いた“素顔”も」 

　その藤ノ川を41歳の玉鷲が千秋楽で圧倒していたけれど、それは単純に玉鷲がすごいってことだけ。別格です。活きのいい義ノ富士や藤ノ川に勝っていて、若手の刺激にもなるよね。これからも若さを吸い取って頑張ってほしいですね（笑）。

　前頭筆頭の伯桜鵬は、成績は振るわなかったものの、豊昇龍から金星を奪いました。力を付けて来てるからこそ番付を上げているけれど、もうひと踏ん張りだね。部屋にはいい稽古相手もいるし、アドバイスももらえて環境は悪くないはず。押し相撲のイメージだけど、基本、左四つなんですね。体がないから、上手を取ってがっぷりだとキツいだろうけれど、上手を取って左四つに組んだら、すぐに攻めて相手を崩し、前に出られればいい。まだ22歳と若いし、もう少し自分の型を作れたら、もっといいのかもしれないです。

「安青錦は来年、横綱になれる？」

　安青錦が、来年、横綱になるかって？　う～ん。数字だけ見てるとすごい成績なんだけれど、勢いでここまで来てこれから相手に研究されて勝てなくなった――では話にならない。相手がどんなに研究しても勝てないって、そんな力士になっていかないと。来年以降、安青錦は自分の足りないところを見つけて改善していければ、番付もまたさらに上がるんじゃないかと思いますよ。

2023年7月新弟子検査を受ける安青錦（当時19歳、本名はダニーロ・ヤブグシシン）。そこから3年間で大関まで昇進した　©KYODO

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　実は、九州場所担当部長として、今もまだ福岡にいるんです。場所の最後の”締め”があり、すべてを済ませて12月5日までは福岡にいます。思えば9月場所前から福岡に入り、3カ月以上滞在しているのかな。自分は九州の直方市出身でご縁もあり、地元の皆さんとお会いするのも楽しくて、まったく苦ではないんですが。なんだか自分で自分を忙しくしちゃっていたのかも……。お付き合いでついつい飲み過ぎちゃう日もありましたから（笑）。

　一年納めの九州場所が盛り上がってくれてホッとしています。今場所、ヤジや観戦マナーの問題が、ファンのあいだで話題になったと耳にしましたが……。お客さまの声援が力になって、また力士たちもいい相撲を取れるようになる。これからも気持ちのいい応援、何卒よろしくお願い致します。いい相撲を見せてくれた力士のみんな、ファンのみなさま、今年も一年ありがとうございました！

（構成＝佐藤祥子）