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元横綱稀勢の里 二所ノ関親方が徹底解説
第35回:若の里「正々堂々たる胸の出し方」
posted2025/11/24 09:00
text by

二所ノ関寛Hiroshi Nishonoseki
photograph by
Takayuki Ino(Illustariton)
若の里関(現・西岩親方)は鳴戸部屋の先輩であり、私は若の里関のおかげで強くなれたと言っても過言ではありません。
年齢は若の里関が私より10歳上。付け人に付かせていただいたこともあり、私にとって「関取」といえば若の里関のことを指します。穏やかで優しく、尊敬できる先輩でした。私の現役時代の支度部屋でのルーティーンや土俵に向かう時間帯などは、若の里関のことを参考にしていたところもあったんですよ。
若の里関はもともと身体が強かった上に、稽古の鬼でとにかくタフ。思い出されるのは土俵で1時間半ほどでしょうか、僕らに胸を貸してくれたことです。これは普通では考えられない長さです。稽古の最中、私が感心していたのは若の里関の胸の出し方でした。あれほど胸の出し方が上手な力士には滅多にお目にかかれません。
こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
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