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メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
前田健太37歳「マエケンは終わった」から復活へ〈楽天4億円移籍の舞台裏〉ダルビッシュ有に最後の挨拶「キャリア最後のチーム…全てを捧げる」
text by

山田結軌Yuki Yamada
photograph byYuki Yamada
posted2025/11/28 06:01
前田健太が杜の都で日本球界復帰を果たす
ヤンキース最後はメジャー「昇格目前」
水面下では、メジャーの投手陣の不測の事態には、前田が昇格候補になっていた。ヤンキース関係者は「投手起用では、基本方針は前田をローテーションに入れたままにして、必要があればすぐ昇格できる状態を保つことでした」と明かす。さらにベテラン右腕の取り組む姿勢についても「9年間メジャーで投げたあとにマイナーで投げるのは精神的に厳しい面もありますが、持てる力をすべて注ぎ込む姿勢で献身した」と評価していた。
前田自身は、メジャー再昇格を目指しながらも、2026年からの日本球界復帰を見据え、自分本来の投球を取り戻すことに集中していた。
ヤンキース3Aスクラントンはマイナーの後期リーグ東地区で優勝し、ポストシーズンへ進出。フロリダ州で開催されたマーリンズ傘下3Aジャクソンビルとの対戦では1勝2敗で敗退した。仮に勝ち抜けた場合、ラスベガスで行われる1試合制のマイナーリーグ優勝決定戦では、前田が先発予定だった。登板はかなわず、敗退したフロリダ州から帰国準備のためにロサンゼルスに向かった。
憧れのダルビッシュの背中を追って
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日本に帰国する直前に、前田はサンディエゴに足を伸ばした。尊敬するダルビッシュ有に会うためだ。サインをもらうため、「背番号11」のホーム用ユニホームを購入して持っていった。
「最後にちゃんと挨拶をしたくて。本当にメジャーにきてから10年間、助けてもらいました。僕の心のよりどころ、というか。困ったときは絶対にアドバイスをくれる。明確に答えてくれる存在でした」
実力と実績があり、後輩を優しく思うダルビッシュは前田の理想像だ。その姿は、先発陣の柱として期待を背負う楽天で追い求める自身の未来とも重なる。
「ワールドチャンピオン以外はほとんど全てを経験できました。トレード移籍、FA、DFAになってマイナー生活も。自分のピッチングができなくなってからの立ち直り方、メンタルへの向き合い方も含めて、後輩たちに伝えられることはあると思います」

