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熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「北朝鮮の一部選手はケンカ腰…南米以上だ」“不穏すぎる”ラフプレーにブラジル人記者ア然「U-17日本代表&メキシコの友情」と裏腹の憎悪
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沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byMohamed Farag-FIFA/Getty Images
posted2025/11/23 17:01
U-17W杯でベスト16入りした若き日本代表。北朝鮮戦は不穏な空気が流れた
北朝鮮は、グループステージ(GS)でエルサルバドルに5-0と大勝し、ドイツと1-1で引き分けたが、コロンビアに0-2で敗れてグループ3位。全体の25位で勝ち上がっている。一方、日本はGS首位で、全体では10位。普通にプレーしたのでは日本に勝てない、と思ったのかもしれない。
しかし、北朝鮮の常軌を逸した闘志、いや憎悪とも呼ぶべき感情に起因するラフプレーは、日本に対して一定の効果を発揮した。前半4分、日本は左からのクロスをマギージェラニー蓮が頭で決めて先制したが、その後は、セカンドボールの争いで後手に回り、苦戦を強いられる。27分に献上したPKは、GK村松が見事に防いだ。しかし後半22分に追いつかれ、その後もやや劣勢だった。
審判団が不穏な空気を察して…
PK戦ではGK村松が北朝鮮の2人目の枠外シュートを誘い、日本は5人すべてが成功したので辛うじて勝ち上がったが、非常に厳しい試合だった。PK戦でも、北朝鮮の選手がキッカーを務める日本選手に近寄って嫌がらせをしようとし、GK村松が間に入って北朝鮮選手を跳ねのけていた。
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試合後も、異様な光景が見られた。
通常、試合後は両チームの選手が健闘を称え合ってハイタッチか握手をするものだが、北朝鮮選手は日本選手を無視。のみならず、審判団が不穏な雰囲気を察して両チームを分けたのである。
日本では「北朝鮮選手は、マナーが滅茶苦茶だ」、「監督、コーチは選手にスポーツマンシップを教えないのか」という疑問を抱く人が多いようだ。しかし、北朝鮮は日本戦以外では試合前にあのような振る舞いはしていない。試合中も、激しさはあっても、対戦相手の選手にわざと怪我をさせるような危険なプレーは少ない。
とすると過去の両国の歴史から、中国、韓国と同様――いやそれ以上に北朝鮮にとって日本は「特別な国」であり「何があっても負けられない相手」なのだろう。
ブラジル人記者「ラフプレーも目に余った」
日本通のブラジル人記者であるチアゴ・ボンテンポ氏は「FIFAの映像で試合前のシーンを見た」と話し、こうコメントした。

