球体とリズムBACK NUMBER

「ゴトウ取材に来たんだ」ベルギー公共放送記者がはるばる国立で熱視線…“191cmの大器FW”後藤啓介20歳とは何者か「綺世さん、ハーランドのように」

posted2025/11/20 17:02

 
「ゴトウ取材に来たんだ」ベルギー公共放送記者がはるばる国立で熱視線…“191cmの大器FW”後藤啓介20歳とは何者か「綺世さん、ハーランドのように」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

191cmの体躯に、しなやかな身のこなし。20歳のFW後藤啓介には日本だけでなくベルギーなど各国の取材者も熱視線を送る

text by

井川洋一

井川洋一Yoichi Igawa

PROFILE

photograph by

Kiichi Matsumoto

「ケイスケ・ゴトウを観に来たんだ。彼は先週末のプロ・リーグ(ベルギー1部)でスタンダール・リエージュから決勝点を奪っている。そしてこの代表期間中に日本代表にデビューすると聞いていて、自分は幸運にも東京にいたから、こうして取材に来ることができた」

 11月18日の夜に日本がボリビアに3-0の快勝を収めた後、国立競技場の地下にある取材エリアに白人男性がいたので話しかけてみると、ベルギー公共放送『VRT』の記者だった。日本語がまったく話せないという彼は、久しぶりの会話が嬉しいのか、興奮気味な早口の英語で後藤啓介を称えた。

 曰く、スタンダールは同国を代表する名門のひとつで、そんな相手に落ち着いてネットを揺らしたシント=トロイデン1年目の日本人FWには、特別なポテンシャルが宿っているに違いない、とか云々と。

ADVERTISEMENT

 日本のファンやメディア、サッカー関係者だけでなく、ベルギー人のレポーターも期待する20歳のストライカーとは何者か――。

高3でジュビロ→ベルギー名門へ

 ジュビロ磐田の下部組織で育まれ、17歳でトップチームの公式戦にデビューし、クラブ史上最年少得点記録を塗り替えた。高校3年生だった2024年1月にベルギー随一の名門アンデルレヒトに期限付きで引き抜かれ、1年後に推定移籍金110万ユーロ(約1億7600万円)で買い取られた。

 その半年後の今夏までアンデルレヒトに在籍していたが、所属はセカンドチームで、プレーの場は主にチャレンジャー・リーグと呼ばれる2部リーグ。今季からシント=トロイデンに1年間のローン契約で加わり、1部リーグの試合にレギュラーとして12試合に出場し、4得点を記録している。

ボリビア戦「前線はスリータワーだと」

 ボリビア戦からさかのぼること4日前、後藤はガーナ戦の75分に投入され、代表にデビューした。ボリビア戦では67分に前線中央で先発した小川航基が上田綺世と、右の久保建英が町野修斗と交代した時、この日は後藤の出番はないかと思われたが、82分にピッチに送り出され、前線の左を担った。

 20歳にして代表2キャップ──森保一監督も大きな期待を寄せているのだろう。

【次ページ】 綺世くんのポストや、航基くんの抜け出しを間近で

1 2 3 NEXT
#後藤啓介
#上田綺世
#アーリング・ハーランド
#シント・トロイデン
#スタンダール・リエージュ
#小川航基
#ウーゴ・エキティケ
#アレクサンダー・イサク
#北中米W杯

サッカー日本代表の前後の記事

ページトップ