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大阪桐蔭で全国制覇&日本代表で最優秀投手→まさかのドラフト“2度目の指名漏れ”の衝撃 涙の元エースの現在地「もうひと皮剥けないと…」 

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沢井史

沢井史Fumi Sawai

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photograph byNanae Suzuki

posted2025/11/18 11:02

大阪桐蔭で全国制覇&日本代表で最優秀投手→まさかのドラフト“2度目の指名漏れ”の衝撃 涙の元エースの現在地「もうひと皮剥けないと…」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

2022年の春のセンバツを大阪桐蔭のエースとして制した川原嗣貴。高3時のドラフトでは指名漏れとなり、社会人野球のHonda鈴鹿へ

 高校時代から川原の名は知れ渡っていた。

 189センチの恵まれた体格を生かし、140キロ台後半の速球をコンスタントに投げ込む。2年夏の甲子園で全国デビューを飾り、2年秋の明治神宮大会では2試合に登板し優勝に貢献。翌年の3年春のセンバツでは松尾汐恩(DeNA)とのバッテリーで優勝を果たした。

 1年下にいた前田悠伍(ソフトバンク)との両輪で、3年夏の甲子園では8強入り。その後はU18日本代表にも選出され、最優秀投手、救援投手としてベストナインも獲得している。

高3時のドラフトは「指名漏れ」…涙を流す場面も

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 輝かしい実績を引っ提げプロ志望届を提出したが、DeNAから1位指名を受けた松尾と共にプロ入りはならず。ドラフト後は大粒の涙を流す川原の姿があった。

 当時を本人はこう回顧する。

「あの時は、支配下ではなくてもどこかで自分の名前は呼ばれると思っていました。それだけにショックが大きかったです。落ち込んだこともありましたけど、ズルズル引きずっても仕方がない。(社会人入りが決まって)すぐに切り替えることはできました」

 Honda鈴鹿入社後、1年目から日本選手権予選のマウンドを任されるほど高卒新人ながら大きな期待も背負ってきた。2年目になると先発陣の一角を担い、着実に経験を積み上げてきた。

 一方で、そこで高校時代の自分との「ある違い」にも気づいたという。

<次回へつづく>

#2に続く
「やはり、何かが足りない」“2度目の指名漏れ”に納得も…15キロ増量で「大阪桐蔭で全国制覇」元エースが感じる伸びしろ「全てがまだまだ発展途上」

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