- #1
- #2
スポーツ百珍BACK NUMBER
「オオタニにもう1打席!」マンシーもスミスも…“驚愕の75.7%”大谷翔平、山本由伸だけでない崖っぷちのWS連覇ヒーロー「惜しいのはロハスが」
text by

茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byAFP/JIJI PRESS
posted2025/11/09 11:01
ワールドシリーズで殊勲の働きを見せた正捕手スミスを迎える大谷翔平。各選手が持ち味を発揮してのドジャース連覇だった
完敗を喫した第1戦と第5戦、選出はすべてブルージェイズ勢だった。連覇に向けて崖っぷちに立たされた第6戦、雌雄を決する第7戦でも「Top Performers」に選ばれたのは山本とマンシーだけ。投手・大谷を打ち崩したゲレーロJr.にビシェット、さらにはフレーミングと粘り強い打撃の捕手カーク、シャーザーやイェサベージらの投手陣と多士済々なブルージェイズ相手に、ギリギリの勝負を強いられていたことが分かる。実際チーム通算成績を見ても、打率にOPS、防御率などはブルージェイズに軍配が上がっている。
大谷の「75.7%」がバグすぎる
3つの敗戦のうち、第4戦先発だった大谷がドジャースから唯一「Top Performers」に入っている。成績こそ6.0回4失点だったが、試合を作ったことが評価されたのだろう。
そんな大谷がWPAで超人的な指標を叩き出したのは、延長18回の死闘となった第3戦である。
ADVERTISEMENT
4打数4安打2本塁打3打点に4連続敬遠を含む5四球、9打席連続出塁は驚愕のワールドシリーズ新記録となったわけだが……各打点はすべて僅差の中で生まれた追加点、追撃の一撃に同点弾で、さらには1点取ればサヨナラの場面でことごとく歩かされた。勝負所でことごとく結果を出し、2試合分も戦ったことで「75.7%」というバグのような数字になった。
スネルに由伸、大谷の選出だけでなく
今回のポストシーズンでの「Player of the Game」「Top Performers」。ここに名を連ねたドジャース選手の回数をランキング化してみると、以下の通りになる。
〈Player of the Game〉
3試合=スネル、山本 2試合=大谷
1試合=ベッツ、テオスカー、佐々木、グラスノー、スミス
〈Top Performers〉
5試合=大谷 4試合=山本 3試合=スネル
2試合=テオスカー、マンシー、グラスノー、スミス
1試合=ベッツ、ロートベット、エドマン、佐々木、フリーマン、キケ、クライン
第1回で触れた通り、先発陣と佐々木が八面六臂の活躍だったことがハッキリと分かる。

