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じつは「ドジャース26-34ブルージェイズ」打率もOPSも防御率も劣るのに…WS連覇の2大要因「山本由伸ら先発陣の緊急出動」、打撃は? 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byPatrick Smith/Getty Images

posted2025/11/04 17:38

じつは「ドジャース26-34ブルージェイズ」打率もOPSも防御率も劣るのに…WS連覇の2大要因「山本由伸ら先発陣の緊急出動」、打撃は?<Number Web> photograph by Patrick Smith/Getty Images

数字で見ると、じつはブルージェイズが圧倒的だったワールドシリーズ…ドジャース連覇の要因とは

10月31日 ロジャースセンター
●ブルージェイズ1対3ドジャース〇
ド003000000|3
ブ001000000|1

先発:ブルージェイズはゴーズマン、ドジャースは山本由伸。ともに中5日での2回目の顔合わせ。

 3回表ドジャースはスミスのタイムリー二塁打とベッツの2点タイムリーで3点先制。その裏、山本はスプリンガーにタイムリーを打たれたものの、6回96球1失点で降板。ドジャースは7回ロブレスキー、8回佐々木朗希とつなぐ。佐々木は8回1死一二塁の窮地をしのぎ9回へ、しかし死球と二塁打で無死二、三塁として降板。グラスノーが後続を断つ。山本は今季ポストシーズン4勝目、ワールドシリーズ2勝目。大谷翔平は8回、フラハーティのボール球を左中間に曲芸のような打ち方で二塁打を放った。

第7戦:由伸もパヘスもロハスもスミスも…凄まじい底力

11月1日 ロジャースセンター
●ブルージェイズ4対5ドジャース〇 延長11回
ド00010101101|5
ブ00300100000|4

先発:ブルージェイズは中4日のシャーザー、ドジャースは中3日の大谷翔平。

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 ロバーツ監督は大谷翔平の疲弊を考え「オープナー的な起用」を示唆していた。大谷は2回まで無失点に抑えるも43球。しかし3回も上がった大谷はスプリンガーに安打、ルークス送りバント、ゲレーロJr.申告敬遠ときてビシェットに中堅に3ランを打たれ降板した。4回、ドジャースはテオスカー、6回表にエドマンの犠飛で1点差とする、しかしドジャースは6回、3人目のグラスノーがヒメネスにタイムリー二塁打を浴びる。

 8回、ドジャースは4人目イェサベージからマンシーがソロホームラン。9回1死、ブルージェイズのクローザーのホフマンから来季限りでの引退を表明したロハスが、左翼へ起死回生のホームランを放つ。9回裏、スネルが1死一二塁で降板、前日6回を投げて勝利投手になった山本由伸がマウンドへ。カークに死球を与え満塁に。このピンチをバーショーを二ゴロ、クレメント中飛と、ロハスとパヘスの好守で切り抜け、今シリーズ2回目の延長戦に。

 11回表2死、ブルージェイズのエースのビーバーから。スミスが左翼に勝ち越しホームラン。11回裏、山本がマウンド。先頭のゲレーロJr.が二塁打、カイナーファレファがバントで送り、バーガーは歩く。一死一三塁で、カークの打球はバットが折れる遊ゴロ。遊撃ベッツが自分で二塁を踏んで一塁に送球。死闘に終止符を打った。試合時間は4時間7分。山本はシリーズ3勝目。当然のごとくシリーズMVP。

成績では“ブルージェイズ圧勝”だったのにナゼ

 両チームの成績を比較すると、興味深い傾向が見えてくる。

【次ページ】 成績では“ブルージェイズ圧勝”だったのにナゼ

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