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酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
「阪神の打率.193」「勝利の方程式・経験値で明暗」戦力互角のはずがソフトバンク4勝1敗の要因…甲子園では“阪神電車ではよ帰れ”小競り合いも
posted2025/11/04 17:39
ソフトバンクの4勝1敗で終えた日本シリーズ。勝負の分水嶺となった要素とは
text by

広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Kiichi Matsumoto
戦力的には互角だと思えたが、今年の日本シリーズは割とあっけなく終わった印象だ。5試合をあらためて振り返ろう。
戦力的には互角に見えたが…なぜ?
10月25日 みずほPayPayドーム
●ソフトバンク1-2阪神〇
有原航平と村上頌樹、ともに14勝で最多勝に輝いた右腕の先発。ソフトバンクは初回、近藤健介のタイムリーで先制するが、阪神は6回、近本光司が安打、中野拓夢の絶妙なバント安打で一三塁として森下翔太の遊ゴロの間に1点、続く佐藤輝明の右中間二塁打で逆転。8回2死から及川雅貴、石井大智の「勝利の方程式」で逃げ切った。
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10月26日 みずほPayPayドーム
〇ソフトバンク10-1阪神●
上沢直之とデュプランティエの先発。阪神は初回、サトテルのタイムリーで先制するが、その裏、デュプランティエは4安打1四球で3失点、2回は2死までいくもここから周東佑京の三塁打、近藤の二塁打で2失点。降板後に山川穂高の3ランも出て勝負あり。周東が日本シリーズ記録となる5打数5安打。
10月28日 甲子園
●阪神1-2ソフトバンク〇
才木浩人と左腕モイネロ、ともに最優秀防御率のタイトルを取った投手の先発。阪神は初回、サトテルのタイムリー二塁打で先制、ソフトバンクは4回、山川の2試合連続のソロで同点。6回ソフトバンクは柳町達の三塁打で追加点。ソフトバンクは以後、藤井皓哉、松本裕樹、杉山一樹と「勝利の方程式」でつなぎ2勝目。
10月29日 甲子園
●阪神2-3ソフトバンク〇
髙橋遥人と大津亮介の先発。ソフトバンクは2回、山川の3試合連続ソロで先制。5回には柳町の犠飛で2点目、6回には代打近藤のタイムリーで3点目。阪神は8回、近本の安打から好機を作り、サトテルのタイムリーと大山悠輔の二ゴロの間に2点目。最終回に期待をかけたが、杉山にあっさり抑えられる。
10月30日 甲子園
●阪神2-3ソフトバンク〇
先発は左腕大竹耕太郎と有原。阪神は2回、坂本の左前打で先制、5回にはサトテルのタイムリーで2点目、大竹は6回3安打無失点。阪神は及川、石井と「勝利の方程式」を繰り出すが、8回“無失点男”石井から柳田が左翼ポール際に同点2ラン、延長に入り阪神は10回から村上が上がる。11回、野村勇が決勝のソロを打ち、ソフトバンクが日本一に。
痛かった阪神の「本塁打ゼロ」
26日の第2戦は大差がついたが、あとの4試合は1点差の接戦だった。得点はソフトバンク19点、阪神8点だった。4勝1敗に終わった今シリーズについて、各成績を見ていく。

