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プロ野球PRESSBACK NUMBER
ドラフト明暗「トミー・ジョン手術した高校生が3位」「むしろケガを経験した選手のほうが…」プロ野球スカウトが明かす“指名漏れ”の意外な理由
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西尾典文Norifumi Nishio
photograph byJIJI PRESS
posted2025/10/31 11:04
ロッテ1位の石垣元気(左)とポーズを決める健大高崎・佐藤龍月(オリックス3位)。昨春センバツ優勝投手がケガを克服し、プロの世界に挑む
順位縛り、駆け引き、ケガの認識の変化――ここまで「指名選手」と「指名漏れ選手」の明暗を分けたポイントを探ってきたが、最後、舞台裏を教えてくれたスカウトの言葉で我に返った。
「どんなに力があってもエアポケット的に漏れる選手は必ず出てきます。最近では(投手の)回転数や打球速度とか、いろんなデータも活用して調査しますが、最終的には担当のスカウト、その球団が本当に欲しいと思うかどうかですからね。欲しいと思っても指名できるわけではないし、抽選で外れることもある。ドラフトは“縁”ですよ」
今年の指名の中には、昨年指名漏れを経験した増居翔太(トヨタ自動車→ヤクルト4位)や、故障を乗り越えて大学卒5年目で指名された片山皓心(Honda→DeNA4位)もいる。今回、残念ながら指名がなかった選手の中から、来年以降、“縁”をつかむ選手が出てくることを期待したい。
〈全2回/主な指名漏れ選手を見る〉

