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ドラフト明暗「トミー・ジョン手術した高校生が3位」「むしろケガを経験した選手のほうが…」プロ野球スカウトが明かす“指名漏れ”の意外な理由 

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西尾典文

西尾典文Norifumi Nishio

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posted2025/10/31 11:04

ドラフト明暗「トミー・ジョン手術した高校生が3位」「むしろケガを経験した選手のほうが…」プロ野球スカウトが明かす“指名漏れ”の意外な理由<Number Web> photograph by JIJI PRESS

ロッテ1位の石垣元気(左)とポーズを決める健大高崎・佐藤龍月(オリックス3位)。昨春センバツ優勝投手がケガを克服し、プロの世界に挑む

 また、指名の明暗を分けたポイントとして、似たタイプの成功例にならった選択をする球団が多かったという点だ。特にそれに当てはまったように見えたのが、田和廉(早稲田大→巨人2位)、森陽樹(大阪桐蔭→オリックス2位)、エドポロ・ケイン(大阪学院大→日本ハム2位)の3人だ。

 田和は変則フォームのサイドスローながら好調時には150キロを超えるスピードと、大きく変化するスライダー、シンカーが武器のリリーフ投手であり、巨人では大勢や船迫大雅に重なる部分が多い。実際、巨人の球団関係者も二人の成功例と重なる部分が大きかったと明かしている。

 オリックスに指名された森は190cmの長身から投げ下ろす150キロ前後のストレートが持ち味の右腕だが、これは山崎颯一郎や山下舜平大といった高卒大型右腕の成功例が大きい。昨年も193cmの山口廉王を3位で指名しており、来年以降も同タイプの右腕が指名されるか注目したい。

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 エドポロはナイジェリア出身の父を持ち、パワーは大学でもトップクラスと評された外野手だ。日本ハムには同じアフリカ系のルーツを持つ万波中正と水谷瞬という成功例があり、実際に栗山英樹CBOがエドポロのパワーを水谷の名前を引き合いに出して評価していた。育て方のイメージができるのか、チーム内での成功例と共通点がある選手は以前にも増して指名されやすい傾向がある。

【次ページ】 スカウトの本音「ドラフトは“縁”ですよ」

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