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ドラフト明暗「おいおいどこ行くねん!」育成2位に興奮23歳、指名漏れ選手がスマホを…コーチは本音「野手の評価が厳しい」独立L球団の長い1日

posted2025/10/29 11:04

 
ドラフト明暗「おいおいどこ行くねん!」育成2位に興奮23歳、指名漏れ選手がスマホを…コーチは本音「野手の評価が厳しい」独立L球団の長い1日<Number Web> photograph by Kou Hiroo

中日ドラフト3位で指名された篠﨑国忠。大量11人にドラフト調査書が届いた独立リーグ徳島の会場の雰囲気はどんなものだったか

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広尾晃

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 毎年ドラフト発表当日は、指名されそうなチームの記者会見場にいる。昨年はファームリーグくふうハヤテベンチャーズ静岡の会見場にいた。この時、阪神から育成3位で指名された早川太貴は、今季早くも2勝を挙げた。

 そんな中で2025年のドラフト会見は、毎年大量に指名選手を出す徳島インディゴソックスの会見場に出かけた。

球団から事前に送られた11人のデータ

 球団から事前に10人の選手のデータが送られてきた。

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斎藤佳紳(投手)天理大学(中退)22歳
篠﨑国忠(投手)修徳高校 20歳
髙橋快秀(投手)多度津高校 19歳
池田凜(内野手)明治大学 22歳
岸本大希(内野手)桐蔭横浜大学 23歳
楠田喬脩(内野手)国士舘大学 22歳
岩本琉至(内野手)龍谷高校 19歳
笹浪竜(外野手)東北福祉大学 24歳
加田拓哉(外野手)桐蔭横浜大学 22歳
山本倫彰(外野手)城西国際大学 22歳

 さらにドラフト前々日にもう一人、調査書が送られてきたと追加情報が入った。

 安藤銀杜(投手)城西国際大学 22歳

 会場は例年通り徳島県内のショッピングモールの会議室。大きなモニターの前に11人のドラフト候補選手が並ぶ。徳島の選手は毎年、インディゴ=藍にちなんだ、ブルーのレジメンタルのネクタイをつけてドラフト指名に臨む。南啓介社長がネクタイをつけ慣れない選手に結んでやるのも、毎年見かける風景だ。

 選手は年齢順、名前順に並んでいるのではない。恐らくは「球団から受け取った調査書の数」によるのだろうが、指名が有望な選手が中央に、調査書の数が少なく、やや望み薄と思われる選手が端の方に座っている。

「安藤が追加になりました」

 広報担当者に言われて、右の端っこに安藤銀杜(ぎんと)が照れくさそうな顔をして座る。195cm、見上げるような長身だ。

中日ドラ3にも“このくらいは当たり前”

 真ん中に座ったのは、篠﨑国忠だ。

 193cmの長身右腕。東京の修徳高校を出て2年目、まだ20歳だが、最速157km/hの速球と落差のあるフォークが武器。昨年も調査書を貰っている。今季四国アイランドリーグPlusでは19試合2勝4敗47.1回、防御率3.80ながらイニング数を上回る49奪三振。一部メディアからは「外れ1位くらいはあるかもしれない」との観測もあった。

【次ページ】 指名がかかり「おいおいどこ行くねん!」

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