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“大一番に強すぎ”お祭り男キケは「ベンチでアイスぺろぺろ」、「戦力外の苦労人→救世主捕手」ロートベットは猫好き…ドジャースは名脇役もステキ 

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茂野聡士

茂野聡士Satoshi Shigeno

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photograph byMediaNews Group/Pasadena Star-News via Getty Images

posted2025/10/05 06:00

“大一番に強すぎ”お祭り男キケは「ベンチでアイスぺろぺろ」、「戦力外の苦労人→救世主捕手」ロートベットは猫好き…ドジャースは名脇役もステキ<Number Web> photograph by MediaNews Group/Pasadena Star-News via Getty Images

キケ・エルナンデスを迎え入れる“救世主捕手”ロートベット。ドジャースは脇役陣も趣深い

【ミゲル・ロハス】
守備位置:二塁手、遊撃手、三塁手、一塁手、たまに投手
1989年2月24日生まれ:36歳/ベネズエラ
右投右打、180cm85kg

 2025年はセカンドを主戦場としているが、キャリアを通じては主にショートで手堅い守備を見せてきた職人タイプである。

 一方で打撃でもパンチ力を秘めていて、2024年には自身が安打を放った試合でドジャースが24連勝を飾る「不敗神話」が生まれた。ショートへのコンバートを果たしたベッツ相手に守備練習で指導する姿も見せるなど、将来的に指導者になりたいとの意欲をひしひしと感じさせる。

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 今季開幕前、ドジャースに加入した佐々木に自らが着用していた背番号11を譲り、ルーキーイヤーにつけていた72番となった。2023年から2シーズンにわたって11番をつけた理由は、2022年オフに亡くなった祖父への想いがある。ベネズエラで過ごしていた幼少期、祖父から〈野球への愛〉を教わったというルーツを偲んだのだという。

 キケと同様、リリーフ陣の負担軽減のためにマウンドに上がることもあり、2025年は4登板。現地4月12日のカブス戦では、山本・佐々木・カーショウらの投球フォームをマネして力投した。ただし結果は2回7安打5失点。

名門スタンフォード大で“最も成績が良かった”エドマン

【トミー・エドマン】
守備位置:二塁手、外野手、三塁手、遊撃手
1995年5月9日生まれ:30歳/アメリカ
右投両打、175cm88kg

 メジャーリーグ名物「期限間際のトレード補強」で、ドジャースで成功した代表格。2024年途中からラーズ・ヌートバーらと共闘していたカージナルスから加わると、2021年ゴールドグラブ賞の実力を発揮。バットでも昨季のポストシーズン、ナ・リーグ優勝シリーズで大活躍を見せてMVPを獲得した。今季は足首の負傷に苦しんだものの、序盤戦でホームランを量産するなど、スイッチヒッターとして存在感を見せる。

 韓国出身の母親モーリーンさんはサンディエゴ在住で、ロサンゼルスはセントルイスに比べて比較的近所。今年MLB.comの取材に答えたエドマンは、こんな風にも語っていたという。

〈僕がドジャースに移籍し、母がまたドジャースを応援できるようになって、母はものすごく喜んでいるんだ〉

 なおエドマンは2014~16年、現在は佐々木麟太郎が在籍する名門スタンフォード大学の野球部でプレーしていた。過去40年間の野球部員の中で最もGPA(成績評価)がよかったのだったそう。アメリカ版文武両道プレーヤーと言える。

救世主ロートベットの捕手人生が苦労人過ぎる

 最後は終盤戦で一躍救世主となった、あのキャッチャーだ。

【次ページ】 救世主ロートベットの捕手人生が苦労人過ぎる

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