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「金属音のような打球音が5階席まで」大谷翔平衝撃のHRからドジャースがレッズ撃破も…現地のNHK解説者が「挑戦者の気持ちが必要」と見る理由

posted2025/10/03 17:01

 
「金属音のような打球音が5階席まで」大谷翔平衝撃のHRからドジャースがレッズ撃破も…現地のNHK解説者が「挑戦者の気持ちが必要」と見る理由<Number Web> photograph by Getty Images

ワイルドカードシリーズ、レッズ戦の第1戦の初回にいきなり100マイルの豪速球をホームランした大谷。衝撃音が球場に響いたという

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小早川毅彦

小早川毅彦Takehiko Kobayakawa

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いよいよ始まったMLBポストシーズン。ドジャースはワイルドカードシリーズでレッズを2連勝で退けた。現地でTV解説を担当する小早川毅彦氏が、ドジャースタジアムで受けた“衝撃”とは?〈全2回の2回目/はじめから読む

 今回NHKの解説で私は現地ロサンゼルスに来ていますが、正直言って、街の様子やシリーズ前の球場の様子は、いつもとさほど変わりませんでした。なんといっても昨年のワールドシリーズチャンピオンですし、地区優勝も何度もしています。街も、チーム全体としても、ポストシーズンは「慣れっこ」なわけです。まだまだ自分たちの目標はここじゃないというか、そんなに盛り上がるところじゃないというか、そんな落ち着きを感じました。

レッズの勢いは侮れない

 ただ、そういう状況で立ち向かってくるシンシナティ・レッズは、最後の最後にポストシーズン進出を決めてきたので、チームに勢いがある。そこは侮れないな、と思っていました。

 レッズはチーム本塁打167本でメジャー30球団全体の21位、チーム防御率は3.86で同じく12位と、突出した成績ではありません。ただ、22本塁打のエリー・デラクルーズ選手が23歳、第1戦に先発したハンター・グリーン投手が26歳なのをはじめ、若いメンバーが中心です。そして守りがいい。

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 チームを率いるテリー・フランコーナ監督は、ボストン・レッドソックスでワールドシリーズ2回優勝、クリーブランド・ガーディアンズ(当時インディアンス)もワールドシリーズに導いたことがある名将です。奇策を弄するタイプではありませんが、選手たちを乗せて力を発揮させることが巧みな監督です。短期決戦で好調な若手をどんどん起用してきて、それがシーズン終盤の勢いとかみあえば、ドジャースにとっても脅威になるのかなと。特に、互いに点が入らない接戦になれば、ブルペンに不安のあるドジャースが苦戦する可能性もあると考えていました。

【次ページ】 5階まで聞こえた衝撃の「打球音」

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